DXプランナーの呼吸法 : 視点・視野・視座

突然社長に呼び出しを受け、
「我が社らしいDXプラン、そのアイデアでもいいので、急ぎまとめてきなさい」
と指示されたらあなたはどのような回答を準備しますか。

アイデアを考えるべきときに重要なキーワードが、視点・視野・視座。
これらのワードがDXアイデアとどうかかわるのかを整理しておきましょう。

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例えば貴社が金融系だとしましょう。


●視点
視点とは、注目しているポイント(点)を指します。
視点が鋭い・鋭くないという表現になりますね。

ある方は、金融商品の売上アップに向け、顧客の課題に着目したDXプランを書きます。
ある方は、金融商品のクロスセルに向け、顧客のニーズを簡単に洗い出すDXプランを書きます。


●視野
視野は、見る範囲を指します。
視野が広い・狭いという表現になりますね。

ある方は、金融商品をセグメント化し、顧客に向けた効率的な提案ができるDXプランを書きます。
顧客の多様性に着目するDXプランですね。

ある方は、人間のライフプラン変化に合致した投資プランを自動提案するDXプランを書きます。
顧客の時間軸に着目するDXプランですね。

さて・・・上記のようなDXプランを社長に提出したならば・・・
視座が低すぎる とお叱りを得ること間違いないでしょうね。

●視座
視座は、見る立ち位置を指します。

上記の例でいうと、社長の見る視座と比較して、提案書の視座が低く、故に不満を感じることになりますね。
DXはデジタルトランスフォーメーション、「デジタル革命」です。


いくら視点を変えても、視座を変えなければ「革命」にはなりません。
いくら視野を広めても、視座を変えなければ「革命」にはなりません。
また、視座を高めるだけでは「革命」にはなりません。


DXがIT主導ではなく経営主導であるべきという所以は、ここにあります。


シンガポールのDBS銀行は、欧米の大手銀行の調査分析をあきらめ、
Google/Amazonが銀行を開始したらどんなサービスを展開するだろうか 
という視座と視野と視点を変えたことにより世界No1銀行の栄誉を獲得しました。
https://marke.members.co.jp/rs/061-XOU-263/images/sample_21.pdf


タイのサイアム商業銀行は、銀行みずからがフードデリバリー市場に参入、コロナ禍で苦しむ零細飲食店の支援を短期的目的に、長期的には飲食店の資金フローを抑え融資に結びつける戦略をとっています。
https://note.com/suto410/n/ndd20cf035e59


みなさまのDXプランナープラン、一度見つめ直してください。
なんちゃってDXになっていませんか?

みなさまのDXプランナープラン、そのスケールに当てはめてみてください。
どのSuスケールに該当しますか?

マーケティングという視座から、経営という視座へ
さらには、業種全体、あるいは有機的結合度合いの強い複数業種をも見据えるほどの高い視座でDXプランを考えてみてはいかがでしょうか?

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