分類! 「なんちゃってデジタルトランスフォーメーション(DX)」
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分類! 「なんちゃってデジタルトランスフォーメーション(DX)」

近年、デジタルトランスフォーメーション(DX)という言葉をメディアでみない日はありません。

ビジネスの成功を収めるためには、今や「デジタル化」の必要性について否定する企業はいません。実際多くの企業は「デジタル化」を進めているものの「DX=変革」になっていますか? ”お、これはすごそう!”と感じるDXプロジェクトも数多く伺いますが、首をかしげるDXプロジェクトも結構存在します。そう、「なんちゃってDX」が溢れているのです。

ちょっと、分類してみましょう。


■分類A:やってる感だけを演出するDX


●A-1:名称変えましたDX
誰が見ても従来までの課題解決・業務解決の施策でしかないものをDXっぽい名称に変えた(組織名を変えただけ、案件名をだけ変えたなど)だけのプロジェクト。

●A-2:デジタル化ならDX
単なるシステム化・デジタル化案件を 片っ端からDXという冠をつけるプロジェクト。

●A-3:よく考えたらこれもDX
その案件をDXプロジェクトと呼ぶなら、こっちのもDX案件ってしなきゃ駄目でしょ!という芋づる式のDXプロジェクト。


■分類B:時を稼ぐことを目的としたDX

●B-1:できない理由を探さがし続けるDX
人材がいない、理解ある上司がいない、予算もない・・・できない理由を並べ立てる人が中心になったDXプロジェクト。

●B-2:蜃気楼を追い求めるDX
あるはずのない自社に親しいDX事例を探しつづける調査で滞るDXプロジェクト。

■分類C:志は高くされど空回りするDX

●C-1:あとはよろしくDX
DX推進組織を立ち上げて人をアサインしたら役割終了。その後の活動を円滑に進めるための環境作りや後方支援は当該部署まかせのプロジェクト。

●C-2:ずっと砂場で遊んでいるDX
目標目的をそっちおきで、試行(PoC)ばかりに時間を費やすDXプロジェクト。

●C-3:どんどん遠回りになるDX
DXやるならあれもこれもついでにこれも!っと、どんどんやることが増え、DX着手が遠回りになるプロジェクト。


■分類D:革命とは呼べないDX

●D-1:枝葉末節なDX
そんな小さな案件をトランスフォーメーション(革命)と恥ずかしくて呼べないDXプロジェクト。

●D-2:縦割り組織対応DX
現存組織を母体としてDXに取り組んでしまい縦割り組織の壁を超えられず、縦割りのトランスフォーメーション(革命)という奇異なDXプロジェクト。

●D-3:経営層不在のDX
経営・ビジネス主導とならずIT主導のDXプロジェクト。経営者を置き去りにする点ではある意味、トランスフォーメーション(革命)しているかもしれないDXプロジェクト。


ほかにも、さまざま「なんちゃってDX」がありそうですね。

DXプロジェクトは課題解決志向ではなく未来志向。課題改善に慣れ親しんだ従来型人間にとっては発想できないのかもしれません。上からは進捗管理ばかり問われるばかりでは、上記のような「なんちゃってDX」が生まれてもしかたがないことかもしれません。 DX推進責任者の徒労感・倦怠感・喪失感が想像できます。


●DXの本質

改めてですが・・・・
“デジタルトランスフォーメーション(Digital transformation;DX)とは、「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」という概念。2004年にスウェーデンのウメオ大学のエリック・ストルターマン教授が提唱した概念です。大きく次の2つの意味合いを持ちます。

●デジタル技術を浸透させることで人々の生活をより良いものへと変革するもの
・人々の生活の向上が主体、企業の業務効率案件はDXではない
・IT/デジタルの視座で捉えず、社会・経済主眼の広い視座が必要

●既存の価値観や枠組みを根底から覆すような革新的なイノベーションをもたらすもの
・改善による課題解決ではなく、根底から覆した未来思考が必要
・自社に留まらず業界・社会全体への影響が求めらる


この本質を頭にいれて当該プロジェクトを見据えれば、本物のDXプロジェクトか否かの判断が概ねつきます。さて・・・あなたのDXプロジェクトはどの分類に属しましたか? あ、本物のDXでしたか、これは失礼しましたw



参考: 政府のDX資料群

日本政府も積極的にDXを推進しています。
以下の関連リンクは、必ず目を通しておくことを推奨します。

DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~【経済産業省】
デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX推進ガイドライン)【経済産業省】
デジタル経営改革のための評価指標(「DX推進指標」)【経済産業省】
産業界におけるデジタルトランスフォーメーションの推進【経済産業省】



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数藤雅紀(循環経済スペシャリスト、デジタルシニアプロデューサー、金融商品の元設計士)

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数藤雅紀(循環経済スペシャリスト、デジタルシニアプロデューサー、金融商品の元設計士)
株式会社メンバーズ シニアプロデューサー。新規事業、国策案件、未踏案件など先例の少ない難易度の高い案件にこそ魂を燃やすタイプ。ケンブリッジ大学経営大学院循環経済プログラム修了し注力中。山一時代には債権流動化商品などの金融商品の設計開発に従事、金融・デジタル・循環経済を得意とする。