リボ・ドアの経験値

身の回りで、官庁出身(広義の政府含む)の方々が正しいインセンティブを持った時の破壊力・業務執行力ってすごいなと思っています。もちろん、行政の世界における物事の進め方に精通している経験値もあるとは思うのですが、元々の地頭と適合能力の高さは到底追い付けないなと思うことが多く。

リボルビング・ドアは、私は日本のフィンテックにおけるもっとも重要な要素であると3年前に指摘している記事を発掘しました。象徴的にもこの記事の真下に、今や同僚となった神田さんがいるわけですが、推進力を持ちやすいインセンティブ構造を、元々めちゃくちゃ優秀な方々が働く場所に何とかマッチすることが叶えば、すごいことがきっとできるはずだという確信があります。

一方で、現状はリボ・ドアではなくて、片道切符感があり、最初の記事のような還流チャネルはごく一部の人に限られている印象があります。財政赤字の国では、シンガポールの官僚制のような、スター人材に相応の給与を払うことが難しく、それはある種実証的にも、財政額の古典的な研究でも示されている宿命でもあります。公務員の給与は、財政再建が必要な国では本当に難しいアジェンダです。

だとすると、お国のために頑張る人たちを、別ルートで何等かAdmireしていく仕組みが要るなと思っていて、それは非金銭的な枠組みではどのような取り上げ方があるのだろうか、という点もありますし、何等かその人がキャリア上リスクを取りすぎていないようにする必要もあろうかと思います。

#COMEMO #NIKKEI

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