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# 26 悩める人間

幸福度ランキングを見ると個人の実収入の多い方が幸福度は上位になっている。更に医療を含めた社会保障の充実も重要な要素だ。日本はどちらも上位にある様だが、幸福度の総合では先進7カ国では最下位である。
どうなっているのだろう?

米ギャラップ社は、各国の約1000人に「最近の自分の生活にどれくらい満足しているか」を尋ね、0(完全に不満)から10(完全に満足)の11段階で答えてもらう方式で国ごとの幸福度を測定。過去3年間の平均でランク付けしている。

ある日本の調査は、幸福度は一人当たりのGDPと相関すると述べている。

ギャラップでは1人あたりGDP、社会的支援、健康寿命、人生の選択の自由度、寛容さ、腐敗の少なさという六つの変数を使えば、国や年による幸福度の違いの4分の3以上を説明できるとしている。
2023年の調査では、上位国と比べて、健康寿命では日本が上回り、1人あたりGDPにも大きな差はなかったものの、人生の選択の自由度や寛容さに課題があることが示された。日本の幸福度ランキングは46位だそうだ。因みに、トップはフィンランド、米国は15位、イスラエルは4位につけている。ウクライナは92位、最下位(137位)はアフガニスタンであった。

別の調査であるが、Better Life Indexと言う指標によると、日本について、「就業率」、「平均余命」などは非常に良い結果であるが、「過密率」、「休暇」、「負の感情・バランス」などはOECD平均(38カ国)よりも大きく劣っている。

パーソナル総研の、世界18カ国・地域を対象に実施したものでは、働く幸せを感じる人の割合が最も高かったのはインドの92.6%。次いでインドネシアが90.5%、フィリピン90.1%と続く。ここでは日本は49.1%と最も低かった。同研究所は日本の数字が低い理由として、日本企業の「権威主義・責任回避」体質、就業者の「寛容性」が低いこと、学習投資をしても仕事や働き方の選択肢が広がらない、といった要素を挙げている。
この調査機関の「勤務先以外での学習や自己啓発活動」について、「読書」「研修・セミナー」「資格取得のための学習」「語学学習」といった選択肢から複数回答可で選ぶ設問で、日本は「特に何も行っていない」が52.6%と圧倒的に高かった、衝撃的である。(※全体平均は18.0%)。

以上が幸福度についてのザックリであるが情報である。

幸福度は主観的なアンケートによるのであり、各調査機関での違いは避けられないのだが、内容はそれぞれに納得の行くものでもあり、日本の素の姿が垣間見れる。

それにしても日本はもっと幸福度が上がって然るべきだ、と思う。

幸福度調査は多面性のある課題を我々に知らせているだけでなくて、政治、経済、などあらゆる分野で取り組むべき目標を提示していると捉えるべきなのだろう。
真摯に取り組めば、日本を望ましい方向へ変えて行く起爆剤になりえるものなのかも知れない。

日本社会を、地べたから、ゼロベースで眺めて見てみたい気持になるのが、幸福度調査でした。

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