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#256:テニスマネージャーの憂鬱(8)

前回はテニスのモチベーションを上げるアレコレについて書いた。

今回は4月まで書いてきた息子のテニス試合経過について、続きの5月の様子を書こうと思う。


有明の試合

4月の週末は中学選手権(学校)の地区予選があり、個人でエントリーする試合(いわゆるジュニアテニスの試合)はしばらく出ていなかった。

GWの最終日に久々のジュニアテニスの試合。
しかも有明のハードコート!

前回書いたジャパンオープンを観戦した会場のすぐ近くで、しかも普段はあまりないハードコートでの試合。(普段はほとんどオムニコート)

それだけで息子のテンションはMax…中学生。笑

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この日の試合はすくすくのっぽくんカップで優勝か準優勝をした人のみ参加できる大会。以前一度は準優勝してるし有明でテニスできるし、という割と気楽なエントリー。

実はまだこのレベルの相手とは勝負にならない?と私はビクビクしながらエントリーしていた。

テニスマネージャーの本音

1試合目

最近は試合前のサーブ練習を見ると相手がどのくらいの強さか分かるようになった。今日の相手はかなりの強敵。少し前なら完敗するレベル。

ところが4-1,1-4と双方1セットずつ取った後(4ゲーム先取のショートセットマッチ)、10ポイントタイブレークで10-4というスコアで競り勝った。(テニスのルール説明不足で誠に恐縮ですが、要はギリギリで競り勝った!ということです)

強い相手に勝ったことに加えて、際どい展開の試合を制したことに妻も私も驚き。

3月の帯同以来、あまり試合の付き添いができていない妻は特に驚いていた。今日は強敵揃いの大会と聞いて、有明にドライブ気分で来ていた。笑

妻の本音

2試合目

次は第1シードの選手。

どこかの大会でも第1シードの選手に当たり完敗した辛い思い出が蘇る。そしてサーブ練習を見るとそれはもう当たり前に強そうである。

しかし、この日の息子は違った。
またもやタイブレークの接戦の末、勝ち切った。親子ともに驚きの結果だった。

相手のファーストサーブがなかなか入らず、終始苦しいテニス。ただその中でもタイブレークまで持ち込むところに相手の試合経験を感じた。

それに対して、息子はマイペースで冷静なテニスを貫いたので何とか勝てた様子。

いずれにせよ、この日の1試合目、2試合目は運良く勝てたという感じ。あとシード選手でも初戦はうまく調子を合わせるのが難しいのだと知った。

3試合目

初めてトーナメントの3試合目。
時間もそろそろお昼を過ぎる頃。準備不足の我々はランチも用意できていない。

ランチどころか、2試合目から10分休憩したら、もう次の試合となった。

勝ち進んでふわふわしている息子。
その対戦相手は先ほどおにぎりか何かを頬張りながら周辺を歩いていたのを見かけた選手だった。

相手は試合前から大量に汗をかきながらやってきたが、恐らくお昼ご飯直後だった模様。しかし、お昼ご飯直後とは思えない動きとテクニックで、ふわふわしている息子にストレート勝ちだった。

息子はふわふわしつつ、今日は自分が思った通りボールを配球できるのでその感触を楽しんでいた様子。ちょっと燃料切れなのか、未知のステージ過ぎたのか、試合に入り込めぬまま負けた感じ。

いずれにせよ、相手の方が格段に実力は上なのだろうと感じたし、その後、彼が優勝していた。

優勝しない限り、どこかで負けて大会は終わるがそれでもこの日は少し満足気な息子だった。

横浜の試合(スポ人)

GW開けた後の5月は日曜の午後、スポ人の大会(すくすくのっぽくんカップ)に2回出場した。

毎回やはり出場者のレベルが違うため、同じ場所で同じ形式の大会でも得るものがある。

5月第2週の試合

先日の有明で自信をつけて臨んだ次の週の試合。

それが裏目に出たのか、予選の第1試合で調子が出ない。相手のロブで繋ぐ耐えるテニスをうまく崩せず一進一退の攻防。

お互いキープする展開で相手がサーブから始まった試合のため、4ゲームを先取されて4-3の負け。

予選2戦目の相手は、この大会で最終的に優勝する1番の強敵だった。1ゲーム取ったが1-4完敗。(ちなみにこの相手がこの日落としたゲームはこれのみで、後は全て完封で優勝していた…強っ)

予選2連敗で3位トーナメントに回るハメに。
これで息子のテンションは激下がり。

ただ開き直ってそこからトーナメントで3連勝して3位。優勝するつもりで来たのに、予選でその望みが絶たれたことで、逆に吹っ切れたテニスは伸び伸びとしていつも以上に良い内容だった。

はじめからこの調子で行こうぜ、と心の中では思いながら、まあそうはいかんよなーとも思いつつ見守った1日だった。

親の呟き

5月第4週の試合

全く同じ場所で2週ぶりの試合。

前回、予選第1試合で調子出なかった反省を活かして走り込んだり入念にウォーミングアップ。

その甲斐あってか、予選は4-0、4-0で1位通過。トーナメント第1試合も以前の反省を踏まえて、気持ちを切らさぬように調整して6-0の完勝。

準決勝

準決勝で本日最強の相手。

スポ人の大会はドロー表に年齢とスポ人ランキングというものが表示される。それによると、相手の年齢は2つ下(小学生)ながらランキングは全年齢で20位以内。少し前まで、息子のランキングは2000位に近い数値だったので、恐らくこの大会形式での常連かつ相当の強豪。

そんな前情報も踏まえつつ試合が始まる。

相手は粘り強くミスしない、気持ちの強いテニスをする選手。ゲームを落とすと悔しがり、自分のよいプレーにはガッツポーズと声で自らを鼓舞。

それに負けじとラリーを繋いでミスをしないテニスで対抗した息子もこれまでで1番の集中力。

気付くと5-5の40-40というターニングポイント。6ゲーム先取なので、これを取った方が勝ちという最も緊張感のある場面。

ここもかなりのロングラリーの末、相手をアングルで外に追い出し最後はボレーで決めて勝利。

何とか手に汗握る展開を制した。相手は悔しさに泣き崩れていた。ほんとよく勝てたと思う。

決勝

そして、いよいよ決勝。時刻はもう夜の8時近く。

次の相手もしっかり強いのだが、前の試合を経て全てのショットが鋭くなっている息子が4ゲームを連取し、気付けば5-2でマッチポイント。

外から見ていると相手のボールが少しアウトして勝利!?に見えたのだが、息子のセルフジャッジはイン。相手がこのゲームを取った。

あとで聞くと本人としても微妙な判定だったが、次どこかで取ればいいやということもあり、相手有利に判定したらしい。

セルフジャッジの精神としては問題ないのだが、そこからズルズルと相手にゲームを取られて結果的に5-6で負けてしまう。たぶんスコアや圧倒的に押しているゲーム展開から油断したのだと思う。

目前に迫った優勝を逃した息子はすっかり落胆。

「勝ち切る難しさ、悔しさも含め良い経験だよ」とは思ったが、試合直後はとてもそれを言える雰囲気ではなかった。

それにしても、ここまで悔しいと思えるほど打ち込んでもう試合に入り込んでいる。(親バカ目線だが)成長の早さをまた実感する1日だった。

次は息子とは違い、なかなか成長が見えない我がテニスの話を少し挟もうと思う。

お読みいただきありがとうございます。(続く)

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