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ノーコード開発によって、地方や個人が主役になれる時代が来た 【NoCodeSummit2021 A/Wレポートvol.1】

2021年12月に開催されたNoCodeSummit2021 A/W。
当日は数多くのプログラムが実施されたが、今回はその中から、一般社団法人CoFamily代表理事・柴田義帆氏の講演をレポートする。

■CoFamilyとは

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一般社団法人CoFamilyは

●不動産:空き家の再生・コンサルティング
●人材交流:興味人口・関係人口・コミュニティの構築
●企業交流:興味企業・関係企業・コミュニティ企画の構築
●独自のSNSプラットフォーム運営やスタートアップ支援

などを行っている。

会社のコンセプトは「個人が主役」。

私達は誰もが社会の主役であり、クリエイティブに活躍することが出来るという考えが根底にあるという。

CoFamilyはお金やスキルを共有し、共同創作によってビジネスやプロジェクトを創出するコミュニティも運営している。

コミュニティをベースとして共同プロジェクトを促し、最終的にコミュニティ全体にも恩恵を与える活動になっているという。

■Create Local Family

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シェアリングエコノミーを重視するCoFamilyでは、会員が活動する拠点のシェアリングも行っている。

柴田氏がその例として挙げたのは、「ウダツの町並み」のゲストハウス。旅行者を受け入れるだけではなく、会員にも利用してもらっている。
仕事やイベント・パーティーを通じた協働創作で、プロジェクトの創出をしているという。

地方は空き家が多いので、今後は空き家を会員同士で様々な用途で使えるように、ネットワーク化するという。

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CoFamilyは「ウダツの町並み」内で4拠点の運営管理を行っている。全国から企業・事業者、起業家などが集っているという。
特に、ウダツインキュベーションセンターはインキュベーションプログラムを行っており、「ウダツの町並み」からスタートアップを生み出すことを目指しているという。

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スタートアップにはWEBプラットフォームの開発が必要不可欠だが、美馬市では当時はプログラマー・エンジニアがほぼいない状態だった。
そこで、海外でのオフショア開発に着目。「UdatsUp」という会社を設立し、そこで様々なサービスを開発することにした。
現在は、公開済みのサービスを7つほど手掛けているという。

■Start Up&Venture

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現在、ウダツの町並みが手掛けているスタートアップは5-6つある。

  1.  BROMPTON TOURS:https://brompton.tours/

折り畳み自転車を使ったツアーガイドのサービス。現在は、四国を中心に40件程のツアーを展開している。
ゲストは、好きな日程を選んで自転車ツアーを予約をし、地元の魅力を堪能できる。決済も同サービスで行える。

2.  NBQ -Nabe&BBQ-:https://nbq.world/

近日中にローンチされる、鍋とバーベキューを楽しむ人のためのプラットフォーム。全国の様々な場所で、予め用意した食材を使った鍋とBBQを楽しめる。。

3.  ArtMapping:https://apps.apple.com/pk/app/artmapping/id1582296538

自分が見つけた世界中にあるアートを、ユーザー同士で共有できるプラットフォーム。

4.  mimastagram:https://previewer.adalo.com/4cf91f34-dc60-4b6d-8e6b-3f5a2299beb4

美馬市に特化した写真共有アプリ。
登録した写真をNFTで出すことができ、売上は美馬市の地域課題の解決に使われるという。

5.  焙煎百科:https://apps.apple.com/jp/app/%E7%84%99%E7%85%8E%E7%99%BE%E7%A7%91/id1605430443

珈琲焙煎所の情報アプリ。日本だけでなく世界の情報をカバーしているという。
焙煎所の場所やメニューを共有できる。

ここに挙げたスタートアップのように、ウダツの町並みでは「地方の課題からの目線でサービスを創出して、”カルチャー”として実現していく」ことを目的にしているという。

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柴田氏によれば、ArtMapping、mimastagram、焙煎百科の3つは、Adaloを使って開発したものだという。

ノーコード開発によって、学生や会社員の起業が増えている。また、地方のどこからでも起業にチャレンジできるようになった。
ノーコード開発は、テクノロジーの民主化で地域課題の解決策を見出すチャンスであり、地方や個人が主役になれる手段だと柴田氏は述べていた。

■Relationship

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講演内では、コンソーシアムの紹介もあった。コンソーシアムでは、一般社団法人CoFamilyと個人・企業・行政が連携し、地域課題に取り組むプロジェクトやビジネスを創出しているという。

各団体のソリューションを組み合わせて、地域課題の解決を推進し、ビジネスを創出することを目指しているという。

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一般社団法人CoFamilyは、アライアンス企業も持っている。個人や都市部企業同士の連携で地域課題に取り組んでおり、全23社が参画している。

また、国内外の約50社からなるビジネスネットワークコミュニティの情報を発信するWEBメディア「udatsu vally」も近日公開予定だそうだ。

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CoFamilyでは、行政と組んで、様々な地域課題に取り組むプロジェクトやビジネスを創出する官民連携事業も行っている。
2021年度は、徳島県でコワーキングスペース等拠点強化推進事業を受けているという。

■Mission

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最後に、CoFamilyのミッションについてのお話があった。

「海の孤島」「山の孤島」である日本は自然が多く残っている。生活の中で普通にある風習、風情、原風景、習慣、歴史は日本の宝であり、そういったカルチャーが残っている集落という小さなコミュニティを守り、絶やさないべきだという。
「地方が主役」というミッションのもと、今後もテクノロジーで日本のカルチャーを守り、ビジネスを創出していきたいという。

柴田氏は「自分もチャレンジできるということを示したい」と語り、講義を終えた。

スタートアップスタジオ協会とは
不確実性の高いスタートアップビジネスの事業開発において、起業家および企業内新規事業、教育機関におけるアントレプレーナー教育、資金調達のために、ノウハウの共有や各業界や人材の連携などの支援を行うスタートアップスタジオの協働組織。
詳しくはこちらから
https://startup-studio.jp/







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