花梨蜜、干し柿、ゆずジャムの季節
秋の豊穣、怒涛の如し。今年も、花梨蜜(かりんみつ)、干し柿、ゆずジャムづくりのシーズンに突入です。
11月は毎年この3つが同時に来る(それも何度も立て続けに)。息つく間もないほどで、夜なべ多発になるけれど、それぞれ色よし、味よし、香りよし。秋のやわらかな陽射しの中、なんて幸せな季節なんだろうと感じます。
花梨蜜は本当におすすめ。えも言われぬ芳香です。
かりんの実を皮のままざく切りにして(種も洗って茶袋に入れ)、ひたひたの水で1時間煮て、冷まして、漉して、80%くらいの砂糖を入れて煮詰めていくと、色がさーっと魔法みたいなガーネット色になり、トロンとしたジュレっぽいテクスチュアに。
お湯で割ってあたたかいドリンクにしたり、ジャム代わりに使ったり。喉にもよさそう。
※煮詰め具合はわりにデリケートで、煮詰めすぎるとネチッとなるし、煮詰めが足りないと液体で残念なので、最近は少し煮詰めてからいったん冷まし、感触をたしかめてから、翌日に仕上げの火入れをするようにしたら万全です(←我ながら名案)。
そして干し柿は、今年もお隣さんの敷地の棕櫚(しゅろ)の葉っぱを割いて紐代わりに。葉っぱがそのまま紐として使えるの本当にツボ。
花梨も渋柿も、そのままではエグくてどうしようもないのに、こんなにすばらしいものに変身するところが好き。市場価値とは別世界の逆転ホームラン的な。
ゆずは、お隣の集落の林の中へ。けわしい、足場の悪い斜面に、秘密の花園みたいにゆず畑が広がっています。
開墾した先人の不屈の魂と、その方亡き後もずっと実をつけ続ける自然の力に、改めて驚嘆。
「もう何十年も、肥料も農薬も、まったくしてないのよ。毎年、草を刈って敷くだけ。不思議よね」と持ち主の女性。本当にすごいです。今年もありがたく、非加熱ゆずジャムにさせていただきます(←これは麻子さんの仕事)。
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