成長

俺は昨夜、昔から付き合いのあるベンチャー企業の社長と役員に会いに行った。

採用について相談にのって欲しいという事で。
(私は採用のプロである)

数年ぶりにその企業にお邪魔したので、近況を聞いたり、今抱えている課題なんかをヒアリングしていた。
その社長はメディアにも頻繁に出るほどの“天才発明家”として知られ、10年以上前からものづくり系のベンチャーを立ち上げている。
当時はマーケティングと販売が上手くいかず、業績は泣かず飛ばずだった。

しかし今回、社長の雰囲気の変化を感じた。
何となくゆとりがあって、落ち着いている。
以前は人が話をしているのに別のことを考えていて、いきなり壁に数式を書き出すような人が、俺の話にしっかり耳を傾けている。

話を聴き進めると、開発の依頼が多すぎて手が回らない、数年かけたこの製品の量産が決まった。
等、ネガティブな事はほぼ無かった。
以前との違いに驚いた。

そう、社長は“社長自身が“成長”をしていた。
しかも、彼にとって大きな大きな成長を。
自分の開発の事しか頭に無かった人が、組織に目を向けていた。

俺は感動した。

かく言う俺も成長の必要性を痛いほど感じている今日この頃。
共感にも似た感覚に襲われ、何だか幸せな気持ちになった。

そんな事を感じていたら思いがけない提案が。
「sushioさんさ、うちの採用とか人事とか引き受けてくれない?俺をsushioさんの初めてのお客にさせてよ」
こう言ってくれた。

泣きそうになった。

企業にとって、採用と組織づくりは生命線。
少数精鋭企業では尚更だ。
責任は重いが、日本のためになるプロダクトを持つこんな素晴らしい企業の成長を手伝えるのであればこんなやり甲斐のある事はない。
是非お請けするつもりだ。

人は何歳になっても成長できる。

自分自身が変革すれば、自分に起こる事も変革する。
変革を避ければ成長が止まる。
我々は下りのエスカレーターに乗っているようなもの。
止まっていれば下がっていく。

こんな事を感じた夜だった。

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