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【weekly post】2022年10月ヘルスケア領域SeriesA資金調達in米国

早いものでついに11月最終週になりました。
来月が終わると遂に2023年がやってきます。

毎年同じようなことを書いている気がするのですが、改めて1年が過ぎるのは早いです。

年末年始の予定や来年やっていきたいことなど早い方はもう計画たてられたりしてるんですかね。
僕は、ここ数年、海外に全くいけていなかったので、年末年始でお金をかけずに(=マイルやポイントなどを駆使して)海外に行けないかといろいろ調べております。(が、あまりにも難易度が高くて心が折れかかってもいます。)

11月が終わるということは、インターンを含めると遂にこの仕事を始めて丸5年が経過し、6年目に突入することになります。
長いような短いような何とも言えない感覚です。

まだ12月があるので、1年を振り返るには早いということで、あまり書かないようにとは思いますが、引き続きこの仕事を頑張っていけるようにどうあるべきかを考えながらやっていきたいなと思っております。

さて、今回は10月のヘルスケア領域になります。
ヘルスケア領域は、いつも取り上げている他の領域と比べ数も多いし、著名VCの名前もちょくちょく見るような印象を持っています。

が、今月は、下半期最低とはなりませんでしたが数は少な目かつ著名VCの名前も見ない(金融系などは少しあったのですが、いやゆるトップVCみたいなところの名前はほぼなしでした)

別に著名VCの名前がなかったから何なんだということではあるんですが、いつもよく見るので、「あー今月はいないんだなぁ。来月どうなるかなぁ。ちなみに今月はどのセクターに多かったんだろうか」とか思ったりしているという程度です。(調べればすぐわかるんですが。。)

そろそろ本編に入ろうと思いますが、10月分は1週ずれこんでしまっているので、念のためカレンダーの共有です。

11/7:US建設不動産
11/21:US教育
11/28:USヘルスケア(今回)
未定:EU建設不動産

EUの建設不動産については、来月のものとまとめるか、飛ばすかなど検討中です。

それでは本編に入ります。

10月のサマリー

■対象企業
所在地:アメリカ
対象領域:ヘルスケア領域
企業ステージ:SeriesA
ファイナンス時期:2022年10月1日~10月31日まで

初めに調達企業数からですが、引き続き平均は下回っていますが大きく前月割れしているなどということはなく、いつも通りといえばいつも通りという感じかなと思います。

このnoteでは対象から外しているのですが、今月は創薬系のスタートアップが結構多かったので、そこまで含めたヘルスケア領域だと、かなり多かったんじゃないかと思います。

続いて調達カテゴリーの分布ですが、いつもだと健康維持管理のフィジカル系が中心になるんですが、今回は医療機器系が最も多く、かなり珍しい分布でした。

またその他の領域に入れてますが病院そのものを運営する直接参入型の企業もちらほらという感じで、いつもと比べると変わり種の多かった10月かなと思っております。

平均調達額については、かなり高めの数値になっていた先月から比較するとぐっと下がってしまったのですが、低すぎるという数字ではなく、概ね例月並みという感じかなと思っております。

さて今月は3社個別にご紹介していきます。

①【Limber】在宅リハビリと遠隔モニタリング

設立:1996年
今回調達金額:$11M
調達総額:$11M
リード投資家:The Blue Venture Fund、Glenview Mangement
サービス内容等:
対面で行う病院でのケアに補完する形でオンラインリアびりサービスを提供している会社になります。狙っている治療領域としては筋骨格系(膝、腰、肩、肘など)の領域です。

軸になっているサービスはホームエクササイズで、すべて自宅で完了できるように設計され何千ものコンテンツが用意されているようで、患者に合わせて適切なプログラムの設計ができるようになっています。

また、エクササイズコンテンツを提供するだけでなく、運動の進行状況の追跡やデータ分析の機能も提供しており、各種で他を利用して病院側でトリアージを行えたりといった形で、「インクリニックケア」と「在宅ケア」を分断させずに病院にフィードバックし両方で治療効果を最大化できるようにしています。

②【Katalyst】EMSとトレーニング動画提供による筋トレサービス

設立:2015年
今回調達金額:$26M
調達総額:$40.6M
リード投資家:Stripes
サービス内容等:
提供しているサービスとしては、うえの画像にもあるのですがベストのようなEMSウェアとトレーニング動画コンテンツのセットになります。

EMSというのは「Electrical Muscle Stimulation」の略で筋肉に電気的な刺激を与えるようなものを指すようで、日本だとMTGさんのSIXPADが有名かと思います。

製品はFDAの認可済み製品でEMS製品の中では唯一とのことで、20分のトレーニングで2時間分の効果を実現できるとのことでした。

すでに1,200個の出荷を行っており、NPSは93、プロスポーツ選手や医師、モデルなどもユーザーになっているそうで、ウェイティングリストも75,000程度まで伸びてきているとのことでした。(ちなみに価格は$2,385でPelotonが$2,500(ものによる)だと思うので、若干安いくらい)


③【Docsun】非接触型バイタルサインモニタリングシステム

設立:2019年
今回調達金額:不明
調達総額:不明
リード投資家:UCrest
サービス内容等:
最近、よく飲食店や商業施設に入る時に、顔の動画を使った体温計測を行う機会があると思うんですが、それと同じような形で、健康状態を判断するシステムを開発している会社になります。

DOCSUN AIというエンジンを開発していて、ユーザーのリアルタイムの動画から、酸素飽和度、血圧、血糖値、呼吸数、心拍数、体温、コレステロールなどをスキャンすることができます。
スキャンしたデータをもとに、分析を行うことで、健康状態を示すというものになります。

ユースケースとしては、自動車ドライバーの健康管理、飛行機内での健康管理、個人宅での健康管理(遠隔医療利用含む)、スポーツジムでの健康管理などが想定されており、肌の色に関わらず分析が可能とのことでした。

編集後記

いかがでしたでしょうか?
個人的には、2つ目のKatalystと3つ目のDOCSUNがいろんな意味で面白いなと思ってみていました。

Katalystについてですが、在宅フィットネスといえば個人的にはフィットネスバイクを利用してコンテンツを提供しているPelotonのイメージがあってなかなかコロナ明けなかなか厳しいのかなと思ってました。

直近の決算でも厳しい状況が続いていることが見て取れます。

大きな枠組みで見たときに在宅でのフィットネスという意味ではほぼ一緒だよなと思い、何か仕組み上大きく違うんだろうか?と思ってみた見たんですが、正直あまりわかりやすく異なるポイントのようなものは見当たらずでした。

一方で、ものとしては、フィットネスバイクのように場所を取るものではないこと、いわゆる有酸素運動だけではなく、筋力トレーニングのような意味合いが強い(そのうえ効率がいい)ことなどからややターゲットが違ったり、トレーニングできる部分がPelotonよりも広いという点は、Katalystのメリットなのかなと思います。
事業運営上は、在庫の保管コストが小さくなるため、倉庫コストや物流費は小さく抑えられるのかなとか思いました。

DOCSUNについては、ものとしては面白そうだなぁと思いつつ、どこがもっとも刺さるターゲットなんだろうか?と思いながら(まだ答えが見えてないけど。)

確かに、長距離トラックの運転手さんとかであれば、車の制御委ステムと連動させられれば、事故を未然に防げるかもなとか、飛行機であれば、現在はシンガポール-ニューヨーク便(18時間超の直行便)が最長でこれをさらに超える便をカンタスが計画してるなんて言う話もあり、実現すれば21時間のフライトになるそうで、乗客の健康面の管理はより重要な問題になるかもしれません。

ただ、この辺はどれも、既存プレイヤーがいたり、マーケットがそんなに大きくなかったりというような感じがして、そうなってくると遠隔治療や遠隔ケア、インクリニックケアと在宅ケアの統合のために使われるみたい暗ケースが主になるんだろうか?とかいろいろ可能性はありそうながら、「ここだな!」っていうターゲットが見えずで、どこに刺さっていくのか今後が楽しみだなと思いました。(must haveかと聞かれるとあまりという感じもするんですが、リモートワークが一定残る中で、会社側として従業員の健康管理がしにくいなどの課題が存在しているとすれば、SlackやTeamsと連携して、メンタル面も含めた社員の健康管理とかは、ちょっとあり得るのかなとか思いました。)

今回はこれにて以上になります!
いつも長文読んでいただきありがとうございます!
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一気に寒くなってきましたし、第8波?という話も聞こえてきているので、体調には注意して残り1ヶ月ほど走り抜けていきましょう!

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