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【台湾登山旅行記①】

台湾加油を込めて。


2月の初旬に一週間ほど台湾に行ってきた。
一番の目的は中部にある阿里山に登ることだった。

Peachで早朝発の往復4万くらいのチケットを取り、関西空港のカプセルホテルも手配していた。
仕事が終わったらその足で空港に向かい、ゆっくりと翌日のフライトに備えるという準備万端具合であった。

職場のおばちゃんたちが仕事終わったら飲みに行こうと誘ってきた。まあ軽くならいいかな、晩御飯どうせ空港で食べるしなあ、と快諾して飲みに行った。時刻は17:30であった。

職場の近くに1時間ビール飲み放題で500円というとんでもない破格の店がある。ビール3杯飲むなら頼まな損☆SONとウキウキで注文。

共通の話題があるとそりゃあ大盛りあがりで、
飲み放題を延長し飲むわしゃべるわを繰り返しご陽気ななか一人のおばちゃんが気づいた。

「空港までの電車の時間は大丈夫?」
そのとき19:00。余裕である。
「余裕やな。もう一回飲み放題延長しようや」

私の住む場所からは空港までは2時間くらい。
私はこのとき21時までに出ればいいやと思ったことを記憶している。

そのあと日頃のストレスなのか、生粋の調子乗りがあかんかったのかビールを飲みまくっていた。

無事に酔っ払い集団になった我々のおしゃべりは止まらず、時間など忘れて楽しい宴を過ごした。

「終電大丈夫?」
「余裕やろ、一応調べるわ」
時刻はまさかの22:15であった。

「あっ終電過ぎた」
おばちゃんらもドン引きである。
みんなドン引きしながらも心配をしてくれている。

「大丈夫大丈夫。泉佐野駅からタクシーでも乗っていくわ。近いし1000円くらいやろ〜」
ビールをゴキュゴキュっと飲み干してバックパック背負って金も払わず店を出た。

終電で泉佐野佐野駅まで向かい、あまりの遠さにゲッソリした。しかも飲みすぎて電車で酔いBADモードである。
泉佐野駅にタクシーが全くおらず絶望があったが、奇跡的に1台現れた。

「こんばんは。関西空港の第1ターミナルまででお願いします」
「承知しました」

そのあと酔い(酒)と酔い(乗り物)で寝るのが吉と眠りについた。

「お客様到着しました」
運転手さんがライトをパチっと着けて教えてくれた。

メーターは【割増】5,250 であった。

私は一気に目が冷めて時計を見たら35分くらい経っていた。(もしかして、泉佐野駅から関空までって思ってるより遠いんか……?)

「お客様、申し訳ないけど橋代600円も追加です」
「橋……代…………」
「なので合計5,850円です」
「はい……(この金額あればLCCじゃなくてよかったんちゃう)」
脳裏に悲しみの正論が響いたが、旅は経験だねと到着を喜ぶこととした。(ヤケクソ)

財布から6,000円を出して運転手さんに渡した。
「夜中にありがとうございました。無事に空港これてよかったです。お釣りで缶コーヒーでも買ってください」
運転手さんは恐縮そうに笑ってお礼を言ってくれた。

到着時間は1:00。
とりあえず関空のトイレで吐いたのであった。

つづく

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