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映声人語~ガタカ~

もし成功の可能性が万に一つもないとしたら、それがたとえ自分の夢だとしても諦めますか?

「ガタカ」はそんなことを問う映画です。

舞台は近未来。この時代では自然妊娠よりも遺伝子操作で妊娠することが普通です。
遺伝子操作によって性別や外見だけではなく知力、運動能力まで思いのままにコントロールすることができ、能力の秀でた彼らは「適正者」と呼ばれています。

主人公ビンセントはそんな遺伝子操作の誕生ではなく、自然妊娠によって生まれたその世界では「不適正者」と呼ばれる人間でした。

ビンセントは弟が適正者で、幼いころから圧倒的な能力の違いを見せつけられて生きていました。それでも彼は宇宙飛行士という秘めた夢のためにひたむきに努力を重ねていました。
しかし宇宙飛行士は適正者の中でも選ばれた人間だけが就ける仕事。不適正者である彼の夢はそこで閉ざされてしまうのです。

そんな彼に一つのチャンスが。適正者に生まれながら事故で下半身不随となり、世間とのかかわりを断ってしまったジェロームのDNAID提供を受けることができたのです。

提供されたジェロームのDNA情報により、ジェロームとしてビンセントは宇宙局「ガタカ」に入ります。ジェロームの協力で検尿や血液チェックといった毎日の障害もクリアしていきます。

そして、ついに夢の宇宙への旅立ちの日が目前となった時に事件が起こります。
ガタカで殺人事件が起こり、現場で採取されたDNAの中にビンセントのDNA、つまりガタカにあるはずのない不適正者のDNAが見つかってしまうのです。

映声人語


大人になるにつれ、挑戦の前に見切りをつけ諦めるorある程度の達成で満足するということは多くなってきたと感じます。
ビンセントは挑戦自体が許されない中であらゆる手段を尽くして挑戦の権利を手に入れます。ただ挑戦権を得たからといって、宇宙飛行士の夢が必ず成就されるとは限りません。そのあとに待っている課題の数々にも不適正者に加え、心臓疾患というハンディを抱えたうえで結果を出していきます。
最後まで努力と挑戦をし続けることができたのは、心臓疾患によって短命であることが分かっていたからかもしれません。しかしビンセントは大人になるにつれ僕が捨ててきたものを、大人になるにつれ強めていった自分との対比に強く感銘を受けました。

ビンセントの努力からは「頑張ったことに意味がある」ではなく「結果を出さなければならない」という執念を感じました。
登場人物たちの中にはビンセントを支える人たちが登場します。彼を支える理由は優れた才能を持った適正者だからというわけではきっとありません。才能や遺伝子を超えた彼の懸命なすがたにきっと心を動かされたのだと思います。

遺伝子の優劣が全ての世界観ですが、本当に本気で取り組む人の姿というものは映画でも現実でも当たり前を覆し、人の心を打つものなのだと思います。

僕もその時その時に目標に向かう時がありますがもっと死に物狂いで取り組むこと、またそのような努力をしている人に目を向けられるようにならねばと教えられました。

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