『殺しへのライン』ホーソーン&ホロヴィッツの第3作目。
このシリーズ、限りなく読みやすく面白い。そもそも、海外ミステリは、誰が誰でどこでどうなってと、最初はパズルのようで私の頭を悩ますものだが、ホロヴィッツの書くミステリは、リーダービリテイが高くて、それでいてエンタメ性があるのにもかかわらず、ミステリの濃い香りを漂わせる。どこかの書評でも読んだが、今回一番驚いたのは、えっ、ホーソーンって、39歳なの?だ。こんなに偏屈で、洞察力があって、機転が利く人間が、39歳とは!そして、それとなく作家ホロヴィッツをいつも翻弄する。そもそもだ、この二人は事件を書くためにタッグを組んだわけだが、それってそれなに仲良くなったりするものじゃないか、3作目だし。けっして不仲というわけではないし、元刑事の探偵と作家でミステリを事件に沿いながら書いているわけで・・
今回は、ある島で行われる本フェスに招かれた作家達とその島の開発計画を巡る物語。開発計画はともかく本フェスにはやはり惹かれるものがありますね。本好きとしては、こんな状況で本フェスが開催されたら、そりゃ、参加したいですよ。でも、招かれた作家達がこれはまた一癖も二癖もある人達で、それもまたこのミステリを彩らせている。
そこで起こる殺人事件。
ホーソーンの推理が光る。
そして、謎につつまれていたホーソーンの私生活と過去が徐々に現れて、次の作品へとつながっていきます。
このホーソーンとホロヴィッツのシリーズは、1作目も2作目もめちゃくちゃ面白いので、どれもお薦めです。
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