行きすぎた人間中心主義 112/368
東京から帰って来て、まず目に入って来たのは瑞々しい湖。
松江の宍道湖。
シジミ漁の船が湖面にたくさん浮かぶ故郷の景色が迎えてくれました。
東京では、公園の樹木や街路樹など、都市に敢えて差し込んだような自然をポツポツと目撃する程度でしたが、島根では圧倒的な大自然。
もう、完敗です。
そもそも住んでいる世界がこんなにも違う。
同じ日本でも、この差は色々なことに影響し、その土地に住む人の考え方や価値観は大きく開いていくのは必然です。
都会と田舎を交差すると、それぞれがなぜそうなるのか、その違いを身に染みて感じられます。
やはり、都会は全てにお金が絡みつくから、どうしても数値的価値基準が前提になります。
例えば、移動方法にしても、時間、快適さ、そういうスケールが値段に反映されて、価値が生まれています。だからいつも頭の中は数字でいっぱいになります。
都市で暮らすとはそういうこと。
一方、田舎は選択肢は少なく、選ぶ場面は少ない。
いつも数字を意識しなければいけない訳ではないのです。
そのかわり、自然です。
自然の中でどう生きていくのか?です。
自然界はお金を払うと、何かをしてくれる訳ではありません。
計算なんてのも通用しない。
だから、そこはまず敗北、諦めたところからのスタートなんです。
その上で、人間としてどう生きるのか?
デフォルトが全く違うんですね。
こういった違いは当事者感覚がないと、素通りしがち。
都市と地方はいわゆる人口密度の差異で数値的な差として語られますが、人間が多いか少ないか?という人間基準ではなく、自然の割合、自然が何人くらいで利用されているか?というような考え方の転換が必要かなと思いました。
自然を主語に持ってくる。
今はあまりにも人間中心主義ですね。
そのことに気づけた、東京滞在でもありました。
でも、東京はやっぱり素敵な街。
たくさんの元気とワクワクを今回もたくさんくれました。
ありがとう、東京。