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みんなで一斉に止めてみる

今年は仕事上、とにかく「止める」ということが多い。
何かを止めるために動いたことが多かった。
きっと、社会全体がそうなんだろう。

ここ最近はイベントや人が集まることを「する」が大変。
するにはそれなりの大義名分が必要。
するためのハードルが越えられず止めるという決断が多くなる。

色んな事を止めてみて、どうだろう?
思ったより、普通、思ったより、変わらない。

そんな実感を持つ人も多いのかなと思う。

これまで、資本主義経済の元、お金が回るのは良いこと、だから「する」は良いことと社会が私たちの気づかぬところで車輪を回していた。
その上をとにかく走らされてきた訳だけど、その力が弱まり、歩けるようになってきた。
走ってみる景色、歩いてみる景色、それぞれ見え方は違うわけで、今は歩いて景色を世界を見ている人が多いと思う。
この資本主義経済の車輪はもうすぐ、その役目を終えて止まろうとしている。
今まではその車輪に駆動を任せればよかった。システムがエンジンだった。
様々な問題が明るみに出始めた近年、もう何とかしなければという状況まで来たのだ。
社会を動かしてきたシステムも人からコンピューターへとシフトしてきた。
疲れも知らない、感情もないコンピューターシステムが人間をコントロールする、近未来SFのようなストーリーが現実のものとなり始めている今、何か大きなインパクトが必要だった。

それが「みんなで一斉にやめてみる」だったのかも知れない。

わたしたちの集合意識が選んだ方法「みんなで一斉に止めてみる」
それが、今、世の中で起きていることではないかと思う。

そして、これは何か新しい時代の始まりでもあるし、わたしたち人類が起こそうとしている革命の始まりかもしれない。
ちょうど、社会主義経済が崩壊して行く過程で、ソ連がペレストロイカの名の下、再建を進めたように、大きな時代変化の一つだ。

人が社会システムを作り、政治や法、経済で社会を作っていた時代は、人、政治家や有力者が世界を変えうる力を持っていた。イデオロギーの対立で多数を取ったほうへ時代は流れた。ある意味、人間社会らしかった。
それが今はどうだろう?私たちはコンピューターに囲まれ、生活、仕事のあらゆる面に侵食してきている。そしてこれが人工知能を持ち始めた。
もう、戦う相手が違うのだ。
そんな世の中、私たち、現代人がとった戦略が・・・みんなで一斉にやめてみる
だったんだと思う。
この現象をAIはどう処理しているのだろうか?データを最適化し過去の最大公約数から未来を導き出すAIは混乱しているに違いない。

資本主義経済の最終段階で出てきたAI、おそらくこれは資本主義経済の合理性を追求した結果生まれた。でも、皮肉なことにこれがトリガーとなった。

おかしい!おかしい!何かがおかしい!ストップ!
そんな中、発生した新しい感染症という見方も出来る。

一度、止まってみよう。

自分たちが動かされてきたシステムを外からきちんと見てみたい。
何が必要で、何が必要じゃないか見えてくるはずだ。

資本主義経済のエンジンが止まったあと、わたしたちを動かすエンジンは何だろう?
これからは、ひとりひとりが大切にしている価値観、想い、情熱がエンジンになると思う。
そして、歩いていくんだ。
走らされるのではなく、自分自身の目的地に向けて自分のペースで歩いていく。

今はそのための準備期間。なるべく荷物は減らして、身軽にして、さぁ始めよう。