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ファーストインパクト・心理の世界

僕が高校生の時、一番興味を持った学問が心理学。
人間の心について。大学は心理学を学びたいと思ったけど、その願いは敵わず、全く別の分野を専攻しました。

でもやっぱり、人の心って気になる。興味がある。
そして、社会で生きていく上では、自分の心、他人の心のことを考えることは絶対的に必要。
なので、心のこと、心理のことは、いつも考えてきた気がします。

僕が触れてきた「心理の世界」を振り返ってみたいと思います。

まず、心理学との出会い、それは高校生の時に見た、テレビ番組「それいけココロジー」。この番組で心理学者、フロイト、ユングのことを知ります。そして同じ時期に「ワンダーゾーン」という番組でも、人間のまだ解明されていない、脳や心について、迫って行くような内容がありました。
この分野は当時から未知の部分が多く、まさにワンダーゾーン。そんなところに強く惹かれました。
特にユングが提唱した「集合的無意識」この概念に強く興味を持ちました。
人類が時や場所を超えて共有している、集合体、そのようなものがあって、それが偶然の一致、虫の知らせ、予知夢などが起きる原因ではないか。
なにか時空を超えた大いなる力、存在があるのではないか。そんなことに大変興味を持ちました。
これらは正確に言うと超心理学とかトランスパーソナルとか、いわゆるスピリチュアルな分野に当たると思います。
何か超越したものを解明したい。ちょっとオカルトかかっていました。

そんなこんなで、高校を卒業し、大学に入ります。大学は寮生活でした。
そして、この四年間で様々な経験をします。大学生はある程度、自我が出来上がっている年代。
大人であり、学生である身分。寮という集団生活の中で、少々息苦しさを感じ始めました。
ちょうどその頃、寮で同じような感覚を抱いている同級生と仲良くなり、腹を割った話というものもしました。
おそらく、集団生活の中で「作っている自分」と「本当の自分」にギャップがあったのだと思います。二人とも。
なぜに自分を作らなければならなかったのかと思いますが、これは後に心理学を学んで説明がつくようになりました。

その理由は当時、19、20歳の年齢でまだ、自我がしっかり確立していなかったのです。
そうするとやってしまう行動・・・キャラを演じる。
本当の自分なんて考えたことがなかったし、集団の中でどう振舞っていいのか分からなかった。
それが当時の正直なところ。そして、他人が求めるキャラを演じてしまっていたのです。
それが寮生活となると24時間。それが生き苦しかったのです。
そして、腹を割って話せる友達も同じところで悩んでいました。
そして彼が当時、お勧めしてくれた本が社会学者、加藤諦三さんの本でした。
加藤諦三さんはこれまでにも、たくさんの本を出しておられます。内容は心理学や生き方について。
本格的に心理学の本に出会ったのはこの時だと思います。
このときは、自分の問題をどう処理するのか、悩みを解決したいという、思いがありました。
何か自分の生活の力になるのではないか、もっと気楽に生きれるのではないか、そんな期待と共に読んでいたので、どんどん自分の中に内容が入ってきて、たくさんの本を読んだと思います。しかし、あまり周りには悩んでいることを知られたくないので、こっそりと夜中に読んでいました。
まさに、心の世界。心理の世界にどっぷりつかるような時間でした。
加藤諦三さんの本は悩んでいる人に効くサプリ的な本だったんで、読んで癒され、読んで癒されだったのかなと思います。
ありのままの自分を肯定するようなメッセージが溢れていました。
内容としては、大雑把言うと、人は愛情不足から心理的な不安感を抱える。それは幼少期から、成長していく過程で親からの愛情不足が原因となる場合が多い。
そして、それは成長するにしたがって、どんどん無意識に沈んでいって、自分自身でそこを知ることが難しくなる。でもそこに目を向けないと原因の根本は見つからない。
そのような内容だったと思います。
そして、自分自身の悩みを少しでも解決してくれる考え方として、すがるような気持ちもありました。

元々、超越的な超心理学の世界に興味があったのですが、徐々に現実的な実生活を助けてくれるツールというところに落ち着いていました。

今から、振り返ってみると、こういう形で自分が答えを求め、助けを求めたことがきっかけとなり、心理学を深めたことは良かったと思います。
自分も大いに悩み、何か助けをくれる存在がないか、探した経験は、同じように悩む人の気持ちと共感出来ます。
そして、こういった悩みは理解したからと言って、即効性がある訳ではないということも経験上理解出来ます。
分かってから、自分自身の中の癖や歪みが採れるまで、時間が必要なのです。

そういった理由で、障がい者の就労支援、相談支援の仕事をしていた時も、ゆっくり気長に待とうという気持ちで臨めました。
心理の世界はなかなか、頭でわかっても、心の奥底に落ちるまでは時間がかかるものです。

意識と無意識で構成される心の世界。

意識は顕在的です。論理的に説明しようとします。
しかしこの部分は自分の記憶で遡れる時からの話です。

一方、無意識は、自覚できていない領域。
でも無意識に自分を動かしています。ここが実は主体と言えるくらい大きい存在なのです。
この無意識へアプローチして、自分を知っていく。

ここが、なかかな難しく、そして、怖いのです。
自分のことなのに未知な部分がある。
そこに踏み入っていくことには勇気がいります。

こういった経験から、誰でも無意識の世界、未知の世界があるのだと分かり始めたことが、心理の世界に足を踏み入れた証なのかなと思います。

無意識を解き明かしていく。

それが、僕にとっての心理の世界。
ここを深めていくと、結局、宗教や哲学、オカルティズム、神秘学、そういった内容を突き詰めていくことになりました。
というのも、通常僕らが社会で共通認識している世界は意識出来る世界、説明できる世界、顕在の世界。
しかし、無意識への到達は、その認識内には収まりません。(心理学で学術的に無意識を解明していく場合はあります。)

そうして、結局僕の場合、一番初めに出会った、ちょっと不思議なワンダーな心の世界からのアプローチを始めるに至りました。
やっぱり、心の世界ってそもそも何かを超越していて、奥深いものです。
結局、一番初めに出会った、心理学の世界に戻ってきました。
あの時の直感はここに繋がっていたのです。

そう考えると、ファーストインパクトって大きいものです。

もし、皆さんの中でも、若い頃に強烈なインパクトと共に出会った出来事や事柄があったら、きっとそれは大きな意味のあるもの、人生のテーマだと思います!

是非思い返してみてください。