見出し画像

SORACOM UG 九州 #13に参加して感じたこと

2024/3/29(金)に博多で開催されたSORACOM UG 九州 #13に参加してきました。夜行バスで高知から博多へ。そしてその日の夜行バスで移動するという弾丸スケジュール。7つのプレゼンを聴講して感じたことを、自分なりに振り返ってみます。なお、発表スライドの一部は、下記ページにアップされています。


1. 社会のデジタル化を担う IoT とIoT プラットフォーム「SORACOM」 by ㈱ソラコム 松下さん

下記スライドが、私にとっての重要スライドでした。

時代を振り返ると、ITによるデジタル化、光回線や4Gなどの通信インフラ、そしてクラウドによるデータ活用という流れで、技術が発展してきました。特にITは"ヒト"と"ヒト"を繋ぐ要素が強く、例えばメール、LINE、SNS等のIT技術がわかりやすいと思います。

一方、2015年ごろから普及しているIoTは"モノ"と"ヒト"を繋ぐ技術です。この"モノ"と"ヒト"を繋ぐために必要な技術は、ITとは異なります。通信インフラであれば5G、LPWA、衛星通信。データ活用であればMachine Learning、生成AIなど。

ITとIoTで、繋がるものが異なること、必要となる通信インフラとデータ活用方法が異なることが整理できたとともに、今後の通信インフラとデータ活用の発展を追いかけていきたいと感じました。

2. IoTでのラズパイ活用法 by メカトラックス㈱ 永里さん

ハードウェアの小ロット生産を得意とするメカトラックス永里さんのプレゼンでした。ラズパイ関連のプレゼンの後、プロトタイピング成功後のジレンマというテーマのプレゼンがあったのですが、これが大変興味深かったです。私なりに要約すると、
・プロトタイピングで動くものを作り、有用性を確認でき、量産のステージに移る場合、量産に向けた開発が必要となる
・しかし、プロトタイピング完了時点ででそれなりのリソースを既に割いており、追加で量産に向けた開発を実施すると、開発者が疲弊してしまうと課題がある
・例えば1000個、10000個オーダーで作る場合は、量産開発したとしてもコストメリットがあるかもしれないが、10個、100個オーダーであれば、量産を見越し量産にも耐えうる部品を用いたプロトタイピングを実施するのが良いのではないか
という提案でした。

私自身も、10個、100個オーダーの開発が多いので、プロトタイピング機をそのまま小ロット量産機としています。メカトラックスさんでは小ロット製造に特化した部品を開発/販売されています。私自身、記事執筆時点ではArduinoでの開発が主ですが、ラズパイ開発時は活用したいと感じました。

3. Pi-field × SORACOMでキャベツ圃場を定点監視してみた! by ㈱Fusic 関口さん

総合格闘技と言われるIoT開発の苦労が、よくわかるプレゼンでした。
例えば、下記スライドをご覧ください。

このスライドでは、ケーブルグランドにUSB typeAの端子が入らないため、一度切断し内部でハンダ付けされています。登壇された関口さんはハードよりもソフトが強い方だと思いますが、ハードが強い方から、「USB typeA対応のケーブルグランドに変更するなどの手段もあるよー」という意見が出されました。

IoTデバイスを開発しようとすると、ハード、ソフト、電気、クラウド、ネットワーク、アンテナ・・・などの総合的な知識が必要となり、自分の不得意な分野の課題は、なかなか解き方がわからないと思います。自分が得意な分野の情報を発信しつつ、不得意な分野のことは教えてもらい開発を進める。これがSORACOM UG(ユーザーグループ)というコミュニティーの価値の一つだと感じています。

関口さんの最後のスライドで、「IoTは本当に総合格闘技だった」とあり、この言葉の重みを感じました。関口さん、お疲れさまでした。

4. Raspberry Pi 5 の実力と SORACOM Napter での操作 by ㈱ソフトビレッジ 片岡さん

高知の片岡さんの発表です。片岡さんの人を惹きつけるプレゼン発表、上手だなぁと感じました。キーメッセージは2つ。

microSDと、SSD USB接続と、NVMe M.2 SSDとの比較をされており、爆速度合いがよくわかりました。

また、SORACOM Napterでリモート接続できるという発表もありました。

私は、ラズパイを本格的に使ったことがなく、SORACOM Napterも試したことがないのですが、必要に迫られたらSORACOM Napter使ってみます!

5. SORACOM LTE-M Buttonの日本版とグローバル版を徹底比較してみた by すさみ

私もLTをさせて頂きました。
LT内容を下記記事にもまとめています。

6. 「作らずに創る」を実践してみて by ㈱ソラコム 桶谷さん

タイトルがちょっと異なるかもですが、こんな感じのタイトルでした。桶谷さんも発表がうまい。惹き込まれます。ご自宅のスマートホーム化を事例に、作らずに創るを実践して感じたことがプレゼンされました。このスライドに要点が詰まっています。

・「創った」仕組みを壊すことを恐れない。壊すことを含む変更を楽しむメンタルを持つ!
・「作らずに創る」で終わってはいけない。作らずに創り、改善を続ける!

本当にそうだなと感じました。
変更を楽しむメンタルを持ち、改善を続けたいと思います。

7. ソラコムの株主になってみた by SORACOM UG 九州 木村さん

これも面白いプレゼンでした。スライドと話がうまい。
私も、ソラコムの株主になりたくなりました。今後のますますソラコムの発展に期待です。

まとめと今後の課題

SORACOM UG 九州 #13に参加して感じたことを、自分なりにまとめました。SORACOM UGというコミュニティ等を通し、リアルで話をさせていただくと、自分自身のモチベーションや成長意欲に繋がりますね。

ITで"ヒト"と"ヒト"が繋がるからこそ、リアルでの"ヒト"と"ヒト"との繋がりを、大切にしてきたいとも感じました。

九州の皆さま、ソラコムの皆さま、ありがとうございましたー!!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?