見出し画像

天皇家に代々受け継がれる三種の神器って?

三種の神器ってなんだろう?以前から不思議に思ってました。
調べてみると一般的には、鏡・剣・玉の3つのアイテムのこと。天皇家はじめ誰も見てはいけないものだそうです。
八咫鏡(やたのかがみ)」は知恵の象徴、
天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)」は勇気や武力の象徴、
八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」は慈悲深さを表しているとされています。が、どうしてそれが天皇家に代々受け継がれる、権威の象徴になったのでしょう?

天皇は、国と民を守護する霊的な役目を負います。その役目をまっとうするために必要なアイテムが鏡・剣・玉なのですが、私が思うにそれらは、長い日本の歴史の中でゲットしてきた、玉(石)・青銅・鉄のことじゃないかと。

勾玉は、はるか縄文時代から作られ続けた日本特有の形。おそらく胎児の姿を模して魔除けとしてきたのでしょう。いわば、いにしえからの日本民族のアイディンティティである玉(石)を、神の加護を得る神器のひとつとして加えたのだと思います。

銅鏡は、中国では古代神仙思想や道教的な思想を具現化した祭器でした。が、紀元前2世紀ころ日本へ渡り、自らの姿が写るその不思議さに惹かれた倭人が、自らの化身=死んでも生まれ変わり=子孫の繁栄が約束された祭器、へと転化していったものと思われます。(古墳から多数出土するのはそのため)

鉄剣は、鉄が本格的に使われ始めたころから、文字どおりヤマト政権が武力と政(まつりごと)によって国を統一してきた、国家繁栄の象徴。突き出たもの・尖ったものに神は寄り付くとされているので、神が宿る剣を勇気の根源としたのでしょう。

つまり、「日本民族の玉」「子孫繁栄の青銅」「国家繁栄の鉄」
この3つの素材すべてを手にすることで、日本の過去と未来を牛耳る権威を持ったと考えられます。
かつて古代では天皇家以外の豪族でも所持できたそうですが、天皇の権威をドンと高めるために所有できるのは天皇家だけとしました。そして高天原神話を作り、アマテラスが孫にこれらアイテムを渡すシーンを描くことで、三種の神器は神から託された最高の権威をもつ神器、と決定づけたのではないでしょうか。
以上、ぼーっと古代史でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?