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具体と抽象

対称的な二冊の本

紙の本が
恋しくなりつつある

「本」といっても
具体的な事象の本と
抽象的な本を含めている

写真と文字の羅列
もしくは文字の羅列
そして表紙がある
と概念だけみれば
noteも本である

敢えて分別してみる

キレイはこれでつくれます

予想はしていたが
具体的にこれをこうすればよい
という行為と
どこどこの化粧品を使っています
というような事が書かれている

ともすればステマ
と呼ばれそうなスレスレのライン
「毎日する」
という言葉が強くて面白い

実践的でいながら
後半は陰陽のお話も出てきて
少しエッセンス的に
抽象的な言葉が並ぶ


大勉強

一方こちらは
エッセンス的に服が載っている
服はちょうど狭間で
繋ぎのパン粉のような
役割を果たしていることに気づく

香水店のページに密やかに挟まるムエット

香りを験すムエット
本が空間と化す

東京事変のアルバムに
ムエットが挟まっていた事が
思い起こされる

大勉強という
タイトルの雑誌の
テーマは『恋』

色々な方の『恋の定義』
が載っていて面白かった  
(椎名林檎目当てだけれど)

恋は気が狂うもの
と書いてあって
本当にそうだなと感じる

その人がいると
正常な状態が保てない
『乞う』という言葉から
来ていると聞く

欲しくなる
貪欲になる
涅槃から遠ざかる
『恋』

あなたさえいなければ
私は真っ当に生きれたのに
と、歌の歌詞に出てきそうだ

前から常々感じていたが
『恋愛ソング』は
非常に便利な機能がある

ふだん抽象的な事を考えず
生活に忙しい人も
『恋愛』になると
自分の心や身の振りを
ずっと考えたり
考え直したりする

音楽という
非常に抽象的はものに
『好きかどうか』
という歌詞が載ることにより
世俗との通話が出来る

内省の入口として
機能していると感じる

そろそろ文字が多い
肉体的な話をしよう

恋という概念は
生物学的には存在しない
全て『求愛行動』
として処理される

遺伝子を残す肉体的な行動
として認識されている

しかし人間は
それだけでは嫌なようで
最もらしい言い訳が必要だ

ドーパミンを貰える相手に
『恋』や『愛』という
名前をつけて
それらしく振舞っている

そしてそれは
人間同士に限らない

『これが欲しい』
『あれが欲しい』
という気持ちは全て
『恋』
という事になるだろう

つまり
恋は妄想だ
まだありもしないのに
叶えてくれそうなものを乞う

具体的な形がないものを
妄想して生み出す力がある

なんだか魔法のようだ
狂うほど欲しくなるもの
私にもあるだろうか

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