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【RIDE Oigawaで、風を切って旅しよう~川越ライド編~】SURUGA Cycle Journal Vol.58

南アルプスの赤石山脈から駿河湾へと注ぐ静岡県の一級河川・大井川。その全長は168kmもあり、緑豊かな山々と茶畑、エメラルドグリーンに輝く湖面など、いたる所に美しい自然の原風景が広がっています。

また、「奥静」と呼ばれる上流の川根本町・静岡市井川エリアは秘境の地としても有名で、その交通手段は大井川鐵道に乗って巡る「鉄旅」だけでなく、自転車を電車に乗せて出掛ける「輪行」も近年増加しています。

本記事では、大井川流域サイクルツーリズム協議会さんが発行する冊子「RIDE Oigawa」に掲載されている全4コースを1コースずつご紹介します。

大井川を大きく4つのエリアに分けていて、どのエリアも大井川流域のイイトコロをそれぞれ満喫できるようになっています。1コースあたり20kmから60kmほどなので景色や観光も楽しめることでしょう。連泊して全コース制覇、なんてのもいいかもしれません。

今回のナビゲーターには、元ロードレース選手の田代恭崇氏をお迎えし、さらにアシスタントとしてスルガ銀行サイクリングプロジェクトメンバーの田原が一緒に、夏の大井川を体感してきました。

そして今回の相棒は、弊社の企画ではおなじみ、デイトナさんの電動アシスト自転車です。

大井川沿いは上流に向かうとカーブとアップダウンが続くため、「DE03」というフラットバーの機動性の高いバイクをセレクトしました。上り坂は電動アシストで楽にこなせますが、もともと11-30Tの8speedのギヤが搭載されていますので、アシストがなくてもかなり走ってくれます。サドル後部のかわいらしいレザーボックスはバッテリーで、取り外して室内での充電も可能です。DE03なら、カジュアルに奥大井へのライドが楽しめますね。

それでは、島田・金谷エリアの名所を巡る走行距離18.6kmの「川越ライド」へ出発です。

スタート地点は「島田市博物館」。江戸時代、東海道最大の難所といわれた大井川ですが、当時の島田宿は川越しをする旅人たちで大変賑わっていました。館内には「旅と旅人」をテーマにした常設展示スペースがあり、当時の様子や川越しの歴史・文化を学べます。

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また駐車場の隣には、川越しの方法の一つである「蓮台越し」のモニュメントがあって記念撮影もできるようになっています。当時を体験できる良い機会となりました。

さっそく大井川を渡って金谷エリアへ向かいます。

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大井川を渡河する県道島田金谷線の「大井川橋」は、1928年に架橋された全長1,026.4mのプラットトラス橋で、戦前、同形式の橋梁としては最大橋長を誇っていました。また、「2003年土木学会推奨土木遺産」に認定されたほか、「静岡県歴史的土木遺産」にもなっています。通行時に見える上部構造や橋脚部分も特殊な形式をしているそうで、正面からだけでなく様々な角度から見ても楽しめる橋です。

途中、近くの「新金谷駅」へ立ち寄りました。こちらは大井川鐵道大井川本線の駅で、駅舎は登録有形文化財にも指定されています。

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SL(蒸気機関車)の運行で有名な大井川鐵道さん。駅敷地内には、SLなどの車両整備区やミュージアム、本社事務所も併設されており、ここだけでも1日中楽しめること間違いなしです。

また、撮影で訪れた日は「きかんしゃトーマス号」の運行スタート前日で、運行初日には毎年多くの見物客やメディアが来て大変賑やかになるそうです。翌日のお披露目を待つ生トーマス号を、誰よりも早く見てしまいました。

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せっかくなのですぐ近くの「金谷駅」にも立ち寄ります。大井川鐵道大井川本線の始発駅でもある金谷駅はかつてSLの始発駅でした(現在は新金谷駅に変更されています)。

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また、JRも乗り入れているので、地元の方たちの利用頻度も高く、通勤時間帯には賑いをみせています。改札付近の売店では、駅弁やSL関連グッズ、トーマス号グッズなどが購入できます。

金谷駅から県道381号線の坂道を上って「諏訪原城跡」にやって来ました。城自体は残っていませんが、堀・曲輪(くるわ)・馬出(うまだし)などの遺構がはっきりと残っているこちらは、戦国時代の武田氏・徳川氏の築城様式を知るうえで貴重な地となっています。また、国の文化財(史跡)に指定されただけでなく、2017年には「続日本100名城」にも選ばれました。

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さらに2019年3月にオープンしたガイダンス施設「諏訪原城ビジターセンター」では、諏訪原城のジオラマや歴史に触れることができますし、御城印がもらえるのもポイントです。施設には城跡のスギやヒノキが一部使用されていて、こだわりの詰まったスポットでした。

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休憩にはコース沿いにある「meguri石畳茶屋」さんもオススメです。旧東海道の石畳の入り口に立つカフェで、趣のある建物と庭園を見ているだけでも雰囲気があってテンション上がりますが、お食事やケーキも絶品です。

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訪れた日は定休日のため、外観だけ撮らせていただきました。大人気の「国産ジビエミートローフランチ」やケーキセットは残念ながらお預けです。写真は、過去の取材撮影時に撮ったものをお楽しみください。

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開放感のある店内で美味しいお料理や金谷の景色を眺めながらのんびりしませんか。

国道473号線の坂を上り、「牧之原公園」に到着しました。広大な牧之原大茶園の一角にあるこちらの公園は見晴らしの良さで有名なスポットです。茶畑や大井川はもちろん、晴れ渡った日には富士山・駿河湾・伊豆半島を一望できますし、「日本夜景遺産」にも認定されており、夜景もオススメです。

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また、園内には茶祖・栄西禅師の像があり、お茶のまち「金谷」のシンボルとなっています。栄西禅師になりきって記念撮影です。

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牧之原公園のすぐ先に、ヒノキの木格子が印象的な建物が見えてきました。「ふじのくに茶の都ミュージアム」です。こちらは2018年3月にリニューアルオープンした、日本最大級のお茶の博物館です。

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お茶の歴史文化などの展示のほか、茶摘み・手もみ・抹茶挽きといった体験講座も充実しています。ミュージアムのデザインは、江戸初期の茶人・小堀遠州の「綺麗さび」の世界観をイメージしており、同人が手掛けた茶室(復元)と日本庭園も同施設内に用意されています。

また、施設内のレストランやカフェでは静岡茶を使用したお食事やスイーツが楽しめます。今回はSNS映えすると評判のジェラートパフェをいただきました。

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ジェラートを提供する「ななや」さんは世界一濃い静岡抹茶ジェラートで有名です。大変濃厚な味を堪能しました。

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「牧之原台地」では日本一の茶処・静岡県ならではの風景である茶畑を楽しみました。こちらは静岡県の茶の生産量40%を占めるほどの大茶園で、梅雨から夏にかけては、二番茶・三番茶の茶摘みに差し掛かります。

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一面に広がる青々とした茶畑を横目にし、「中條金之助景昭の像」まで下ってきました。天気が良いと、ここからも茶畑・大井川・富士山という贅沢な景色が一望できますよ。

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少々険しい山道を下って「蓬莱橋」のたもとに着きました。橋を渡って島田エリアへ戻ります。「蓬莱橋」は世界一長い木造歩道橋としてギネス記録にも認定されています。その長さは897.4m!「8974=やくなし(厄無し)」の語呂合わせもあり、ご利益スポットとしても大人気です。なお、渡橋の際は、自転車を押して渡りましょう。

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橋を渡りきるとそこには、2018年にオープンした「蓬莱橋897.4茶屋」さんがあります。茶屋は番小屋に併設していて、島田の逸品が購入できます。

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島田市ブランドの「コンセプトティー」を飲んで喉の渇きを潤した後、限定のカラーデザインマンホールとも記念撮影しました。市内に2つしかない貴重なカラーマンホールのうちの1つです。

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島田駅付近ではグルメを満喫しました。食べ歩きやお土産購入などにうってつけです。

1つめは、たいやき屋「よしむらの鯛焼」さん。パリパリの薄皮に、透けて見えるほどあんこがたっぷり入っていることで有名です。

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甘すぎないあんこがクセになり、地元の人たちが並ぶほど。

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2つめは、真っ白な壁に瓦屋根の平屋が印象的な建物のパン屋「シルベスター」さん。「茶輪子」に過去出演された島田市の職員さんたちが皆口をそろえてオススメするほど、地元の方たちに愛されているパン屋さんです。

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焼きたての塩クロワッサンとスイートフレンチを、店前のベンチでいただきました。

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そして3つめの「清水屋」さんは創業290年を超える、島田発祥の老舗和菓子店。「小饅頭」や「黒大奴(くろおおやっこ)」が名物です。

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特に「黒大奴」は、2年に一度開催される「島田の逸品」で2回認定されたほど、島田を代表する銘菓です。特製のこしあんを羊羹で巻いた「黒大奴」は明治時代に考案され、今日まで受け継がれています。島田に来たらぜひお土産に購入したい一品です。

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ゴールは「島田宿大井川川越遺跡」です。こちらは川越しで賑っていた江戸時代の風景が再現されています。平屋の続く情緒あふれる町並みは、まるでタイムスリップしたかのように、当時の様子を味わえますよ。

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【今回の旅路】
島田市博物館 → 大井川橋 → 新金谷駅 → 金谷駅 → 諏訪原城跡 → meguri石畳茶屋 → 牧之原公園 → ふじのくに茶の都ミュージアム → 中條金之助景昭の像 → 蓬莱橋 → 蓬莱橋897.4茶屋 → よしむらの鯛焼 → シルベスター → 清水屋 → 島田宿大井川川越遺跡

Information
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