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カルチャー週報 03/04~03/10

今週もなかなか自由に街歩きする時間が取れず、もっぱら通勤電車のなかがカルチャー鑑賞の時間となってしまいました。そんな一週間のなかで観たり聴いたり読んだりしたものをまとめました。 

PR誌は、各出版社が刊行していて、探してみるとかなり種類があり驚きます。思い付く限りあげていくと、岩波書店の「図書」、筑摩書房の「ちくま」、吉川弘文館の「本郷」、KADOKAWAの「本の旅人」、みすず書房の「みすず」、集英社の「青春と読書」、小学館の「本の窓」、講談社の「本」(ひねりのないタイトル!)、新潮社の「波」など。あと、スタジオジブリの「熱風」なんてのもありますね。

PR誌の内容は自社の本の紹介ですが、その紹介文の書き手が作家だったり学者だったりして読み物としても面白いです。また、それ以外にも、小説や時評が連載されています(後にまとめられて出版されるわけです)。書店などで、無料配布されていますが、文章好きならかなり楽しめるものになっています。

わたしのイチオシは、「ちくま」です。

「ちくま」は西村ツチカのマンガ、橋本治、斎藤美奈子、穂村弘、ブレディみかこなど人気の書き手の時評が掲載されています。各人、ネットや雑誌・新聞の媒体と異なり、のびのび自由に書いている気がします。

この「ちくま」のうち、とくに上野千鶴子の連載「情報生産者になる」を毎回楽しみにしていました。

内容は、学者や研究者がどう論文を書いていけばいいか、という専門的な内容ですが、これはもっと普遍的に、モノを考えるってどういうこと? それを人に伝えるためにはどうすれば良い? という多くの人が悩んだことのあるものに通じます。そのためにやるべきことを、あの「上野節」で厳しくも頼もしくアドバイスしています。

この連載は最新号の3月号で最終回を迎えましたが、おそらく、今年中に単行本化されるのではないでしょうか。名著になる予感がします。

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