見出し画像

マジックで使う英語03 コインがテーブルを貫通します。

コイン・スルー・ザ・テーブルと呼ばれる一連の現象があるくらいですから、貫通を英語で何と言うかはこのあたりに答えがありそうですが、この言葉には肝心の同志が見当たりません。スルー(through)は前置詞です。副詞としての用法もありますが動詞ではありません。そして英文を作るには動詞が必要です。

貫通って英語で何て言うのだろうと、辞書で調べたりGoogleに聞いてみたりするとpenetrateという単語が出てきますが、このアプローチだとどこまで語彙が増えても、いつまでも知ってるか知らないかの知識勝負になってしまいます。このようなとき、小学生くらいの子供に「貫通ってどういうこと?」と聞かれたとしたら何と説明するか? という視点が役立ちます。少ない語彙の人に対してどう説明するかと言うのはそのまま自分の少ない語彙でどう表現するかに通じます。
例えば、「電車が遅延した」では遅延を何と言うかを知っているかどうかの問題になりますが、そこで小さい子供に「私は電車を待ってたのだけど、電車が来ませんでした。30分後に、やっと電車が駅に着きました。」だったら言える可能性が上がるのではないでしょうか? もちろんこれを言えるだけの基本的な語彙は必要になりますけども。
もう一つは「通り抜ける」「貫通する」という文字をイメージして何と言うかを考えるより、現象をイメージ化してそれを何と言うかを考えるとうまくいきやすいです。コインが動いてテーブルのこちら側からあっち側へ。この動いている様を何と表現するかです。このように文字で「動く」と書いてしまうとmoveを連想する方も多いかもしれませんが、あくまでも視覚化されたイメージを知っている英単語に当てはめてみてください。

私としてはgoを使ってgo throughといきたいところなんですが、goは思いつかないよって人もいるかもしれません。もちろん他の単語でも成立する場合もありますし、このあたり、つまり適切な英単語がイメージできるかどうかは引き出しの中にどれだけ入っているかと、それまでに他の人の英語を読んだり聞いたりした経験がものを言う部分も大きいので、とすると、結局ある程度は知識と経験が必要って話にもなってしまうのですが、一単語で言いたいことそのものを表す単語を考えるより、小さい子に説明するには? という視点は役立ちます。

とりあえずはgo throughということにしておいて、そうすると動詞が定まったので、例えば「これらのコインがテーブルを通り抜けます」は、
These coins will go through the table.
と表現できます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?