蟲毒

Twitterの抱える毒 ~それは蟲毒にも似た~

かなり古いツイートだが

いや、かなり古いと言って良いのだろうか?
インターネット上での時間の流れから考えれば、1年半前は「かなり古い」に入るのではないかという気もする。
特に、Twitterのタイムラインに流れて来る様々な人のツイート・・・情報を見ているとそう思わされるが。

前置きは置いといて、こんなツイートを見かけた。

リツイート2

リツイート3

このツイートに限った話ではないが、時折、「Twitterは問題提起には向いているが、議論や問題解決には向いていない」という意味合いの事をツイートする識者が現れる。
実際、Twitterを使っていればそれは事実だと感じる所は有る。
そこで、何故「Twitterは問題提起には向ているが、議論や問題解決には向いていない」のかを今回は考察、記事にしてみる事にした。

Twitterの抱える毒

Twitterのサービスが日本で始まったのは2007年頃。
2020年、Twitterが始まってから13年が過ぎようとしている。
その間にTwitterは様々な毒を抱えてきたと私は感じている。
その毒は蟲毒に似ている

蟲毒とは古代中国で呪術に使われた毒の一種とされている。
中国の書物に寄ると

「ヘビ、ムカデ、ゲジ、カエルなどの百虫を同じ容器で飼育し、互いに共食いさせ、勝ち残ったものが神霊となるためこれを祀る。この毒を採取して飲食物に混ぜ、人に害を加えたり、思い通りに福を得たり、富貴を図ったりする。人がこの毒に当たると、症状はさまざまであるが、「一定期間のうちにその人は大抵死ぬ。」

と書かれている。

初期のTwitterは登録した人がそれぞれ独り言を、文字通り「つぶやく」ツールだった。

だが、それにリプライやリツイート等の機能が追加される事で「つぶやく」ためのツールはコミュニケーション用のツールへと変化していった。
Twitterのユーザー数が一番増えたのは、日本の場合「Twitterがコミュニケーションツールへと変化した辺り」だろう。

コミュニケーション用のツールへと変化し、人が増えてていく中で、使っている側も変化していく。

人が多い所で目立ちたいと考える人が当然の様に表れる。他の人のツイートの文面をそのまま模倣したり、他の人がツイートに付けた画像を、さも自分の作成した画像の様にツイートに載せる「パクツイ」、災害時にデマを流布する「デマツイ」等。

「パクツイ」や「デマツイ」が横行する様になれば、見る側はそれに慣れ、話題になっているツイートを見ると、それが他者のツイートのパクリでないか、デマではない根拠のあるツイートなのかを確認する様になって来る
すると、目立ちたいと考える人は、より目立つために「パクツイ」や「デマツイ」に代わる、Twitter内で目立てる手段を考える。

2019年後半~2020年2月末辺り、「パクツイ」や「デマツイ」に代わる手段として多用される様になったのは、「政治系噛み付きツイート」というのが私の解釈だ。

「政治系噛み付きツイート」自体は2017~2018年頃には存在したが、2019年後半辺りになって、それを多用する人が増えたという印象がある(やや主観)。

政治系の発言というのは好悪は発生するが、少し過激な言い方をすれば結構な確率で目立てる

そこには、現実でそれを言えば批判が来るが、現実と結び付かないTwitterであれば批判が来ても現実と切り離せるというの考えがあるのだろう。

Twitterの抱える毒の熟成

こうした、蟲毒に似た毒がTwitterの中で熟成されるのには大きな理由がある。

Twitterは相互承認型のコミュニケーションツールではないという点だ。

Twitterより前に存在していたmixiというSNSは、他者をフォローする場合、相手からの承認が必要で、また、他者をフォローすると同時に、相手から自分もフォローされるという仕組みだった。この仕組みの長所は、自分の興味の無い事象でも相手が相手が活動していれば否応なく目にさせられる形となるという所。SNSという言葉が生まれた当初、SNSとは「社会性を広げるための(←S)インターネットツール(←N)サービス(←S)」という意味だった。

だが、Twitterは「自分の興味のある相手をフォローする」「相互承認型ではないため、フォローされた側がフォロー返しする必要が無い」という仕組みを持っていた。相互承認型フォローのコミュニケーションツールに比べれば、そこには気楽さが存在する。だが、その気楽さは同時に
「自分の興味ある相手のみをフォローできるため、自分のタイムラインを追っていると、自分の思想が肯定されているかの様に錯覚する」
「その錯覚がTwitterを続ければ続ける程自身の中で固定化され、自分の思想に自分が洗脳される形となる」
という毒を含んでいた。

この自分の思想が肯定されていると錯覚し易く、自分の思想に自分が洗脳される毒と、上述の政治系の過激な発言を行えば目立てるという思想が合わさればどうなるか・・・。

壺の中でヘビ、ムカデ、ゲジ、カエル等の毒を持った生物ががまとめて飼育され、共食いし、最後に残った生物が、壺の中に入れられた全生物の毒の混ざり合った毒を有する様になる―蟲毒―が如しだ。

蟲毒が熟成される流れの中

Twitterという巨大な壺の中で上記の様に蟲毒が熟成されている中、そういう流れに嫌悪感、嫌気を持つ人も現れる。

そうした、蟲毒の熟成に抵抗する流れの一例が下記の様なまとめやツイートだろう。

画像3

文字数が多くなったので

文字数が多くなったので、一旦ここで記事を区切ろうと思う。

続きは、別に記事を作成して書く。


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