カンガルー

「これからのフェミニズムについて考える白熱討論会 石川優実VS青識亜論」感想

「これフェミ」に行ってきた

2019年11月16日、「これからのフェミニズムについて考える白熱討論会 石川優実VS青識亜論」というトークショーを観に行ってきた。

既に、このトークショーを観に来ていた他の方や、トークショーの司会をしていた方等が、このトークショーの議事録や問題点を上げているが、私もこのトークショーの感想を書いておこうと思う。

司会の人の書いた、このトークショーの問題点を上げている記事

観覧していた人の書いた議事録記事

「これフェミ」感想

上記の二人の方が共通して記事内で書いているのと同様、青識亜論さんは無駄に感じが悪い、というのがこのトークショーを見て持った最大の感想だった。

おそらく「イベントタイトルに討論と付いているのだから主張で殴り合いをしなければならない」というのが青識亜論さんがこのトークショーに挑む姿勢の前提にあったのではないだろうかと思う。

対して、石川さんはイベントタイトルに討論と付いているが、どちらかと言えば「討論」ではなく「議論」と「議論に寄る相互理解」を望んでいた印象がある。

相互理解を望んだ石川さん側と、殴り合いを望んだ青識亜論さんのイベントに対する認識の違いがこのイベントを実の無いイベントにしたというのが、このトークショーを観た私の見解。

石川氏青識氏両名ともに「基本的にツイッター以上のものがなかった」
【議事録+感想】これからのフェミニズムについて考える白熱討論会に行ってきたより

と感想を述べている方が居るが、全く同じ感想を持った。

Twitter上での煽り合いをトークショーという形で行った、いや、青識亜論さんが語気荒く終始煽り続けていて、その煽りを石川優実さんが表面的には受け流し続けているトークショーだった。

青識亜論サイドの問題点

「よくぞ来てくれました拍手!」といった発言や石川さんの反論ターン、質疑応答に割り込むという振る舞いは果たして石川さんに敬意を表して行ったことなのでしょうか。僕の目には石川さんに対してパターナリズム的に振舞っており、まるで先生のように接していると映りました。それは不誠実ポイント加算にはなりませんか?
たとえ石川さんの言ってることが論理的でなかろうが、石川さんが墓穴を掘ろうが、持ち時間いっぱい石川さんに話をしてもらうべきだったのではないでしょうか。「ここまでしなければ対等な話は出来ない」という態度そのものの対等性はどのように担保されるのでしょうか。参加者に言われるまでもなく青識さん自身労力を費やし葛藤されたことだとは思いますが、だからこそ疑問を呈します。「青識さん、そこまでして行う対等な話は果たして本当に対等な話でしたか?」
【議事録+感想】これからのフェミニズムについて考える白熱討論会に行ってきたより

議事録の人の記事に書かれている様に、青識さんは最初から石川さんを嘲笑しており、議論の最中も煽る態度が少なからず見受けられた。

最初からそういう態度だったので「あ、このトークショー、実の無い結果に終わりそうだな」という感覚だったが、青識亜論さんの何より許せないのは、石川さんの反論中や質疑応答に割り込んで口を出すという「お前、それ議論する人間がやっていい事じゃないだろ」が頻繁に発生していた所だった。

今から10年以上前の話だが、フィンランドの小学5年生がまとめた議論のルールというのが話題になった事がある。

1.他人の発言をさえぎらない
2.話すときは、だらだらとしゃべらない
3.話すときに、怒ったり泣いたりしない
4.わからないことがあったら、すぐに質問する
5.話を聞くときは、話している人の目を見る
6.話を聞くときは、他のことをしない
7.最後まで、きちんと話を聞く
8.議論が台無しになるようなことを言わない
9.どのような意見であっても、間違いと決めつけない
10.議論が終わったら、議論の内容の話はしない
フィンランドの5年生がまとめた議論のルールが凄いより

石川さんは、青識亜論さんのターン、青識亜論さんの話を遮らず聞くという事が出来ていた。

だが、青識亜論さんは「他人の発言を遮る」「話を最後まで聞かない」「議論が台無しになる様な事を言う」「意見を間違いと決め付ける」と、議論のルール10箇条で禁じられている事の内4つもを破っていた。

これだけルールが破られている以上、イベント自体が、議論としても討論としても成立していない。

相互理解のための議論を行おうと場に立った石川優実さんと、議論のルールを破って勝ち誇る青識亜論さん、どちらが誠実かと言えば間違いなく石川優実さんだろう。

石川優実サイドの問題点

議論として成立していないトークショーだったのに、青識亜論さんは、このトークショー終了後自分達側の主張が正しかった様な空気をTwitter上で流していた。

そりゃあ、石川優実さん側も腹が立つだろう。

「そもそも、議論として成立していない」と言いたくもなるだろう。

だからだろうか、後日、石川優実さんはこうしてトークショーの内容に関して記事を書いた。

これは、議論のルール10箇条にある所の「議論が終わったら、議論の内容の話はしない」に抵触しているので、後からとは言え、石川優実さん側も議論のルールを破った事になる。

これが無ければ、石川優実さん側には問題点の無いトークショーだったと言えるだろう。

だが、これがあった事で、「どっちもどっち」「同じ穴の貉同士の争い」になってしまっている。

結論

ここまで述べた様に

①イベント名に「討論」と入っているが「討論」である前に青識亜論さん側が議論のルールを破っている時点で「議論として成立していなかった」。

②議論として成立しなかった原因は、おそらく両者の中で「討論」という言葉に対する認識が違ったため。
石川さん側は相互理解のための議論即ち「論」を重視した姿勢で挑んでいるのに対し、青識さんは主張による殴り合い即ち「討」を重視した姿勢で挑んでいた。

質疑応答について「○○さん(各登壇者)に質問のある方」と分けられると石川さんへの集中砲火やざわつきを回避しやすかったかと思います。これは他のワークショップやディスコミュニケーションでよくある進め方だと思います。
【議事録+感想】これからのフェミニズムについて考える白熱討論会に行ってきたより

この点、同感。

トークショーを観に来ていた観客は、おそらく私含めて青識さん側の人が9割近くだった感がした。
だからこそだが、質疑応答における質問内容が石川さんへの攻撃的な物が多かった。
青識さんに対する質問と石川さんに対する質問の量を均等にするために、次回やるなら、その点は工夫した方が良いと思う。

そして「これが2項対立の構図だからこの展開になったまでで、3~4名呼んでパネルディスカッションにすれば解決できる、その方式でなら次回もいいんじゃないか」という意見には賛同します。石川さんが信頼をおいて司会者に指名したのも頷けましたね。
【議事録+感想】これからのフェミニズムについて考える白熱討論会に行ってきたより

この点も同感。石川さんと青識さんという二人だけのトークショーだから対立図式になった面があり、この二人の間に、双方の意見の中間層となる意見・主張を出せる人を一人か二人入れるべきであったと思う。

もし、第二回が開催される事が有り、中間層となる意見・主張を出せる人が必要であれば、無名な一ブロガーでしかないけれど、私が登壇しても良いかなと思う。石川さん側にも青識さん側にも思う所はあるので。

交通費とギャラは出してもらいたいが。

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