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フェルマーの最終定理のその後

ついに冬らしい気温となり、外では雪が降り始めました。マロとミケはこたつの中でくつろいでいます。

ミケ:いきなりめちゃくちゃ寒くなったな~。

マロ:ほんとそうだよね~。これだと外にも行きたくないよ…

ミケ:暖かくなるまでは家の中で過ごすしかないね。あ、でもプログラミングできるからまだいいかな(笑)

マロ:確かにマロも数学出来るし、ちょうどいい機会だ!

ミケ:ポジティブに考えるのが一番だ!ところで、今日も暇だけど何かすることある?

マロ:ん~…

マロ:あ、そういえば最近新しい予想見つけたんだよね~。

ミケ:お、なになに?

マロビール予想っていうんだけど、少しWikipediaを読んでみた感じ、フェルマーの最終定理の拡張した予想だったんだよね。

ミケ:おぉ!面白そう!だけどめちゃ難しそう(笑)

マロ:今でも解かれてないから相当難しいと思うよ(笑)

マロ:てかビール予想以外にもフェルマーの最終定理の拡張した予想って何個かあるんだよね!

マロ:だから、今日はこのことについて話そうと思うんだけどどう?

ミケ:お、いいね!

今日はマロが最近見つけた予想についての紹介をすることに決まったようです。

フェルマーの最終定理

とりあえず始めにフェルマーの最終定理について説明するね。

3 以上の自然数 n について、$${a^n + b^n =c^n}$$ となる自然数の組 (x, y, z) は存在しない、という定理

フェルマーの最終定理

中学校で習う三平方の定理の指数を3以上にすると解が存在しないという定理だよ!

この定理は17世紀の裁判官ピエール・ド・フェルマーによって提唱されて、1995年にアンドリュー・ワイルズによって証明されたんだ!

アンドリュー・ワイルズはこの業績によってフィールズ賞を受賞したよ!

この定理は証明されるのに360年もかかった超難問で、オイラーでさえも完全な証明ができないほどだったんだ!

ビール予想

ここで、フェルマーの最終定理の拡張の1つ目にビール予想っていうのがあるんだ!

x, y, z を3以上の自然数とするとき、方程式$${a^x + b^y =c^z}$$
は最大公約数が1となる自然数の解 A, B, C を持たない。

ビール予想

これは1993年にアメリカのアマチュア数学者のアンドリュー・ビールが提唱したフェルマーの最終定理の拡張した予想なんだ。

しかもこの予想には懸賞金が100万ドルもかけられてるんだよね!一攫千金のチャンスだ!

ところで、例として次の三つの一般解があるんだ。

$${3^{3n}+[2(3^n)]^3=3^{3n+2}, n≧1}$$
$${[b(a^n-b^n)^k]^n+8a^n-b^n)^{kn+1}=[a(a^n-b^n)^k]^n,}$$
$${a>b,b≧1,k≧1,n≧3}$$
$${[a(a^n+b^n)^k]^n+[b(a^n+b^n)^k]^n=(a^n+b^n)^{kn+1},}$$
$${a≧1,b≧1,k≧1,n≧3}$$

まあこんな感じのがあるんだけど、難しそうだよね(笑)

やっぱりこんな感じの予想って簡単そうな見た目なんだけど掘れば掘るほど恐ろしい顔が見えてくるよね。

でもマロはこれがゴールドバッハの予想、コラッツの予想、ビール予想の順で気に入ってるからもしかしたらビール予想についてのマロの研究モドキを紹介するかも!

コラッツの予想の研究モドキは前の記事で紹介してるから見てみてね!

フェルマー・カタラン予想

2つ目にフェルマー・カタラン予想があるんだ!

$${a^m + b^n =c^k}$$

$${\frac{1}{m}+\frac{1}{n}+\frac{1}{k}<1}$$
を同時に満たす自然数の組 (a, b, c, m, n, k) であって、(a, b, c)が互いに素で、$${(a^m , b^n ,c^k)}$$の値が異なるものは、有限個しか存在しない

フェルマー・カタラン予想

これはフェルマーの最終定理とカタラン予想を結びつけて提起された予想なんだ!

ちなみにカタラン予想っていうのは、

$${x^a − y^b = 1}$$
$${x, a, y, b > 1}$$
上記を満たす自然数解の組み合わせは
$${x = 3, a = 2, y = 2, b = 3}$$
だけである

カタラン予想

っていうので、1844年にベルギーの数学者のウジェール・シャルル・カタランが提唱した予想なんだけど、2002年にプレダ・ミハイレスクによって証明されたんだよね。

フェルマー・カタラン予想の解は今のところ

$${1^m+2^3=3^2(m>6)}$$
$${2^5+7^2=3^4}$$
$${13^2+7^3=2^9}$$
$${2^7+17^3=71^2}$$
$${3^5+11^4=122^2}$$
$${33^8+1549034^2=15613^3}$$
$${1414^3+2213459^3=65^7}$$
$${9262^3+15312283^2=113^7}$$
$${17^7+76271^3=21063928^2}$$
$${43^8+96222^3=30042907^2}$$

の10個が知られてるんだ。

オイラー予想

3つ目はオイラー予想

オイラー予想は、

$$[n > 3}$$ とすると、$${n − 1}$$ 個のn乗数の和を1個のn乗数で表すことはできない

オイラー予想

っていうもので、スイスの数学者レオンハルト・オイラーが提唱した予想なんだ!

だけど、これは反例がいくつも見つかっちゃって正しくないことが証明されたんだよね。

この反例は次で紹介するね。

ランダー・パーキン・セルフリッジ予想

最後の4つ目は、ランダー・パーキン・セルフリッジ予想

これは、

k乗数の和がk乗数の和と等しい場合、項の数は少なくともk個であるという予想

ランダー・パーキン・セルフリッジ予想

っていうので、式に表すと、

$${\displaystyle \sum_{i=1}^{n}a_{i}^k=\displaystyle \sum_{j=1}^{m}b_{j}^k ,1≦i≦n,1≦j≦m,n+m≧k}$$

みたいな感じだよ。

これは1967年に3人の数学者が提唱した予想なんだけど、オイラーの予想とは逆のことを予想して言うんだよね。

これを満たす例は

$${m=n=\frac{k}{2}}$$の時の例
$${59^4+158^4=133^4+134^4}$$
$${3^6+19^6+22^6=10^6+15^6+23^6}$$

$${m=1}$$の時の例

$${k=3}$$
$${3^+4^3+5^3=6^3}$$

$${k=4}$$
$${95800^4+217519^4+414560^4=422481}$$・・・①
$${30^4+120^4+272^4+315^4=353^4}$$

$${k=5}$$
$${27^5+84^5+110^5+133^5=144^5}$$・・・②
$${7^5+43^5+57^5+80^5+100^5=107^5}$$

$${k=7}$$
$${127^+258^7+266^7+413^7+430^7+439^7+525^7=568^7}$$

$${k=8}$$
$${90^8+223^8+478^8+524^8+748^8+1088^8+1190^8+1324\8=1409^8}$$

$${k=6,k≧9}$$のときは知られていない

このときの①と②はオイラーの予想の反例になってるよ。

まとめ

まあこんな感じで比較的簡単に理解できるフェルマーの最終定理を拡張した予想があるんだよね。

他にもあるかもしれないけど、マロが知ってるのはこれぐらいかな。

マロが考えてる拡張したやつもあるんだけど今のところ何も成果がないからある程度進んでから紹介するね。

最後に

マロ:とまぁ、こんな感じでした!

ミケ:やっぱり数学って奥が深いね。

マロ:奥が深いからはまる人もたくさんいて、人がたくさんいるから数学が深堀され…っていう感じで好循環になってるから面白いんだよね。

ミケ:生きてる間に一つでも証明されてほしいなぁ

マロ:大丈夫!マロが証明するから待ってて!(笑)

ミケ:お!(笑)楽しみにしとく!




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byマロ

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