問題文を読まない子への個別サポート
今回のサポショウ日記
6年生のサトル(仮名)は、とても勉強が苦手です。
学校の授業には、数年前からもうほとんどついていけていません。
そんなサトルは、国語でも算数でも、問題を解くときは、ほとんど問題文を読みません。
と思いますが、実はこういう子は少なくありません。
今回は、問題文を読まずに解こうとするサトルにどのようにサポートするかを書いた日記です。
ぜひこの日記を読んでお子さんの日々の勉強にもお役立てください。
けんしょう先生の今日のミッション
今日の僕のミッションは
「自分で考えて問題を解いた!」という実感をサトルに味わわせることです。
このミッションを達成するために、僕はまず、問題を一緒に読み解くことから始めました。
サトルがなぜ問題文を読まないで解こうとするのか。
それは問題文が読めないからです。
問題文が読めないというのは、漢字が読めない、言葉の意味がわからないということももちろんありますが、そもそも
「この問題は何を聞いているのか?」
「どういう意味なのか?」
「正確に何を答えればいいのか?」
ということがほとんど理解できないのです。
学校の単元テストなどは、小学生に向けてとても親切に作られています。
だから勉強がよくできる子は、正直、授業を受けなくても高得点がとれちゃうことがあります。
逆に勉強が苦手な子も、問題文が読めなくても
ここはア〜オの記号を書けばいいんだな
ここは選択肢から選べばいいんだな
ここは上の文章からそれっぽいことを探せばいいだな
というように、正解・不正解はおいといて、とりあえずそれっぽい答えは書けちゃうのです。
だから、サトルのように勉強がとても苦手な子は、授業内容はほとんどサッパリ理解していない状況で単元テストを毎回受けるので、問題文が読めなくてもそれっぽい答えを書くことに慣れてしまっているのです。
そしてそのように答えても、いくつかは正解することもあります。
これが、サトルのような子どもたちの気持ちです。
たしかにラッキーも大事ですが、これは以下のような勉強の本質的な部分が抜けています。
勉強の本質的な部分と書きましたが、上記の過程をよく見てください。
これ、僕たち大人が自分の人生を切り拓いていくためにも大切なことですよね?
ラッキーで人生うまくいかないことは、僕たち大人が日々痛感していることです。
だからこそ、サトルにはこの過程を経験させる必要があります。
その積み重ねがサトルの自信に繋がるからです。
自信を育む個別サポート
「サトル、問題文ちゃん読んでから解いてね!」
こんなことはほぼ言いません。
言いませんというか、言っても絶対にサトルは問題文を読みません(笑)
まずは一緒に読むことから始めます。
まずは漢字、そして言葉の意味。(これだけでも時間かかります)
その次は、
「つまりどういう意味なの?」
「何を答えればいいの?」など
サトルに質問しながら、サトルが理解できているところと、理解できていないところを探っていきます。
その際「こういう意味だよ!」「こう答えるんだよ!」などと、一方的に教えることはできるだけ避けます。
あくまでも考えるのはサトル本人です。
僕はサトルが自分自身で考えている実感を邪魔しないように声かけをしていきます。
「ん?じゃあこれってつまりこういうこと?」
「ってことは、こう答えればいいのかな?」
など、どんどんサトルに質問していきます。
そして、例え合っていようが間違っていようが、サトルの考えと判断にゆだねて、「なるほどね〜、そういうことか〜!」などと言いながら、問題文を読み、理解していきます。
そして読み終えると
「サトルちゃんと読めるじゃん!じゃあ解いてみて」と、ここで始めて問題を解かせるのです。
ここまで会話をしながら寄り添ってあげると、問題を解きながらをわからないことは質問しやすくなります。
質問する力。これも大人にも必要な大事な力ですよね。
そのやり取りをくりかえし、サトルなりに答えを出して書いたとき、今度は自己採点をさせます。
ここまで考えて答えた子どもは、答えが気になって気になって仕方ない状態です。
ほとんどの子が前のめりで自己採点は始めます。
正解したら
「よしっ!」(クールな子)
「よっしゃ正解!オレ天才!ヒュー!」(陽気な子)
「当たってました…」(シャイな子)
間違っていたら
「え?」(クールな子)
「は?間違ってるし!なんでよ!」(陽気な子)
「間違ってました…」(シャイな子)
子どもによって反応は様々ですが、どの子も感情がのった反応をします。
そりゃそうです。
自分で一生懸命考えた問題ですから、感情が入りまくります。
ちなみに、サトルはクールな反応でした(笑)
正解したら、とことん褒めます。成功体験を存分に感じてもらうためです。
間違っていたら、僕も一緒に「なんで?なんで?」と言いながらまた一緒に問題文を読み解くところからサポートしていきます。
間違いや失敗を分析して、再度チャレンジする経験をさせるためです。
たった一問の問題でも、これをくり返した子どもは「学ぶ楽しさ」や「わかる喜び」を少しずつ積み重ねていきます。
これが自信に繋がるのです。
今日のふり返り
今日の僕のミッションは
「自分で考えて問題を解いた!」という実感をサトルに味わわせるということでした。
それに関しては成功です。
ただ、これは継続しなければ意味がありません。
時間はかかりますが、何度も何度もこれをくり返していくうちに、問題と向き合うことができるようになります。
そして、それの積み重ねは、サトルが将来、自分の人生を切り拓いていくための課題解決能力へと繋がっていいくのです。
次回のミッション
まずは問題を解かせてみて、サトルが問題文を読むのか、もしくは少しは読もうとするのか、はたまた一切読もうとしないのかを観察します。
もし、少しでも読もうとしたらすかさず盛大に褒めます。引き続き問題文をよむことを意識させるためにです。
もちろん、すぐに問題文を一人で完璧に読めるようにはならないので、その後は引き続き上で書いたようなサポートをしていきます。
もし、また読まずに感覚で解こうとしたら、
なんてことは心にとどめ(笑)
「ちょいちょいちょい!まずは問題文からちゃんと読もうぜ!まずは自分でやってみて!」と促し、様子を見ながら同じサポートをくり返していきます。
親御さんへ
今回の日記で親御さんに伝えたいことは、「お子さんが問題文をきちんと理解できているかどうか、文章がしっかりと読めているかどうかを確認してあげてください」ということです。
問題を把握して、思考して、行動して、ふり返るという経験は、子どもたちの将来の社会的自立に向けてとても大切なことです。
また、動画があふれるこの時代。文章を読めない子も増えてきています。
動画で学べることはとても良いことですが、それは決して文章を読めなくてもいいということではありません。
文章を読む力を育むためにも、まずは日常の宿題や勉強から、問題文をきちんと読むということをサポートしてあげてみてください。
忙しい日々なので、1日1問でも3日に1問でも、土日にゆっくりとでも、それはご家庭のライフスタイルに合わせていいと思います。
ただ、やらないよりは絶対にやったほうがいいので、ぜひ取り組んでみてくださいね。
お子さんが人生を力強く切り拓いていけるように、勇気と自信を育んでいきましょう!
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最後まで読んでいただきありがとうございました。
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また次の記事でお会いしましょう!
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