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自分にとってのカメラとは

カメラの記事の受けがいいみたいなので、書いてみようと思う。

カメラの最初の思い出

父が写真好きであったことが始まりなのだと思う。父は自分で現像し、自分で引伸ばししていた。父は何でも自分でやらなければ気が済まない人だったが、カメラが好きというより写真を撮ることが好きだったのだろう。何かのコンテストで受賞した話を聞かされたことがある。
夜中にカーテンを深く閉め、赤電球を点け、酢酸臭が充満する中で黙々と作業をしていた。幼稚園か小学校低学年か定かではないけど、なぜか面白くて父に付き合っていた。何もない印画紙に写真が浮かび上がってくるのが楽しかったのかもしれない。しかしいつも最後まで見届けられずにいつの間にか寝てしまい、朝起きると乾燥された印画紙が沢山ぶら下がっていたものだった。
そんな光景を見ながら育ったから興味はあったと思うが、実はカメラ好きも写真好きも発揮されることなく大人になった。

最初のカメラ

自分にとって最初のカメラはMAMIYA6だった。当然父のお下がりだ。最初のカメラが120判とは、今思うと大したものだが当時は何とも思ってなかった。小学3年か4年の時だったと思う。嬉々として遠足に持って行ったことを覚えている。周りはハーフサイズのカメラばかりであったから、珍しがられた。遠足で撮った写真は父が引伸ばしてくれた。写真に写ってる友達の分も焼いてくれたので、友達に配った記憶がある。
MAMIYA6はマミヤ光機のブローニー判(120判)のカメラである。フォールディング式で、レンズが沈胴した。引き出すと蛇腹の先にレンズが付く。フィルム装着時に6x6判と6x4.5判の切り替えが出来た。ピント合わせは距離計連動式、露出は自分で計るため、露出計も父がくれた。しかし子供だからなのか、露出計の使い方は理解出来ていなかった。
それでも自分のカメラが持てたことが嬉しくて、最初は色々撮っていた。でもやがて飽きて写真を撮らなくなった。今風のカメラではなくつまらないと感じたのか、操作が面倒だと感じたのか、自分でも理由は覚えていない。

2台目のカメラ

父がまたお下がりのカメラをくれたのはいつの頃だったか。全く覚えていないのだが、10代の終わり頃だったか。キヤノンのNewCanonetQL17だった。距離計連動式で露出計が付き、割と明るいレンズの付いた、当時としてはコンパクトなカメラである。その頃には既にカメラへの興味も写真を撮ることへの興味も失せていたと思う。
小学生の頃はカメラのカタログを眺めてはキヤノンF1が欲しいと思っていたのに、自分の興味が音楽やら他に向かっていたからだろう。何かの記録用にたまに引っ張り出すくらいで、ほとんど使用することもなかった。

このカメラが再び日の目を見るのは結婚してからだ。やはり家族の記録用に写真を撮るようになったのだ。当時は写ルンです全盛期なので、妻はそれで構わなかったようだが、やはり父の血のなせる業か、カメラで撮りたいと思い、Canonetを引っ張り出した。どの時点で行ったか、またもや覚えてないが、モルトがダメになっていたので自分で交換した。この頃 MAMIYA6も引っ張り出したが、撮影してみるとぼんやりと写る。実はレンズに曇りが生じており、レンズの清掃方法を調べて自分で綺麗にした。
そんなことが呼び水になったのか、再びカメラに興味を持つのだが、直接の切っ掛けは覚えていない。覚えていないことだらけで情けないな。

最初に自分で購入したカメラ

これまで父のお下がり品であったカメラを、初めて自分で購入したのはコシナのBessa-Rであった。このカメラの発売を知り、発売前に予約して購入した。ということはこの時点ではカメラへの興味があった訳なのだが、どういう経緯でカメラへの興味を復活させBessa-Rに辿り着いたか、全くもって不明なのでご説明出来ないのである。Bessa-Rが Leica Lマウントであることや、その後の購入歴から、既に Leicaに興味を持っていたことだけは明白なのだが。
そもそもなんで Leicaに興味を持ったのだろう。
それはともかく、これまでレンジファインダー(距離計連動式)のカメラばかり扱ってきたので、Bessa-Rは何の違和感もなかった。使っていて楽しいカメラであると思う。Leicaより色々な意味でライトで気負わずに写真を撮れることは一番の利点ではないかと思う。

その後のカメラ遍歴

ここから、これまでの経緯から想像が付くような方向にカメラ遍歴を重ねることになるが、それはまた別の機会に書いてみよう。
最初のカメラである MAMIYA6は処分しようと思ったこともあったが、父が亡くなった今は形見として保管している。

実は十数年前くらいにカメラやレンズを主題にしたブログを運用していたことがあった。
珍しいカメラも扱ったので、検索すると上位4位、日本語の記事では1位になる記事もあったので、それなりに訪問してくれる方もいたのだが、ブログというものに自分のモチベーションが付いていかずに止めてしまった。
noteという新しい舞台を得て、昔のネタを出してみようかなとも思っている。ただし、昔のブログはサーバーごと削除したので記事の内容は残っておらず、掲載した画像のみ保存している状況だが。同じ画像で今の自分はどんな記事を書くのか。それも興味深いものかもしれない。

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