けんざいのおと #13 昔を大事にしながら、のミックスデザイン。オランダ・ロイドホテル

最近は、画像投稿が多かったので、久々にテキストでの投稿を。
オランダに行ったときに実感したデザインのことを少々。

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妖しく紫色に輝く、天井。なんだここは？って感じですよね。

これは、オランダのけっこう有名なホテルの天井です。
ホテルって言いますけど、この紫っぽい雰囲気とは関係なく(苦笑)、
一般の方が普通に宿泊施設として利用できるホテルです。
その証拠に(？)、下の写真は、このホテルの1Fのレストラン。
だいっぶ雰囲気違いますよね！
私は、このレストランを見てから、ホテルの他の階を見たので、デザインの振り幅にびっくりしました。

そうそう、このホテルの名前は、「ロイドホテル」。
聞いたことある方も、行ったことある方も多いのではないでしょうか。
オランダのアムステルダムにある、元刑務所だった施設をリノベーションして作られたホテルです。
元刑務所って、、、ちょっと怖いな。と思いませんか？
私は、中に入ってみるまでちょっとビビっていました。笑

でも、歴史を紐解いてみると、一番最初は移民の方のホテルとして作られたそうです。
外観はとてもクラシックな建物で、
(雨だったので外観写真撮れなかった。。悔しい。。)
1921年オープン当時に主流だったのだろう様式をそのまま残しています。

さて、最初はホテルとして建てられたこの建物は、オーナーの破産や第二次世界大戦などを経て
ホテルから難民キャンプ、難民キャンプから刑務所へ、刑務所だった期間は随分長かったようですが、その後アーティストインレジデンスへと変わっていきました。

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このホテルが、面白いなぁと思った理由は、階段室にありました。
階段室は古いままなのですが、そこにはこのホテルの今までの変遷が、写真や文章と共に展示されています。

こんな風に、壁に直接書き込んで展示していたり。とても自由だなぁ。
もし日本のホテルだったら、どういう風に展示していただろうか。こういう、良い意味でのラフ感は出せていたかなぁ？

そして、下の写真はお気に入りのひとつ。古い手すりもそのまま使われています。

個人的に、木の手すりってぬくもりを感じられるので、とても好きなのです。削れた跡も、歴史を感じられる良い味に思えます。

かと思えば。

こういう、ネオン菅サインの、現代らしいデザインもあったりして。
この、いろんな時代やデザインが入り混じっている感覚がオランダっぽいなぁというか(オランダの他の建物でも、こうした感覚は良く見かけました。)、とても面白く感じました。

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過去を忘れたり否定することなくちゃんと引き受けて、それを伝えながら新しい価値を生み出していく。
そんな考え方のホテル、建物、あるいはデザインって、しっかりアイデンティティを持っていて、そういう部分に人は惹かれていくのではないかな、と感じています。
私もそうしたデザインに寄り添った提案をしていきたいなぁと、思ったのでした。