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トレーニングと微量栄養素

三大栄養素を活かしたい場合は微量栄養素がないと本来の効果を発揮できない

1.ビタミンについて

①ビタミンの働き

酵素=タンパク質
反応を起こす場合には補助が必要。
補酵素=ビタミン
生きていくために
生産、消化、入れ替え→代謝
代謝に必要なのが
酵素(タンパク質の一種)
酵素の反応を起こすために
酵素を補助する補酵素が必要
補酵素の多くがビタミン

結論

生きていくために代謝は起こるが、ビタミンがないとうまく代謝が行われない

②各ビタミンの効果効能

ビタミンB群

主な役割
B1糖質をエネルギーに変える際に必要とされる
例)豚肉、大豆、卵黄、魚類、野菜類
B2脂質をエネルギーに変える際に必要とされる
例)乳製品、レバー、豆類、野菜類
B6アミノ酸が体の中で様々な働きをする際に必    要とされる
例)レバー、魚、卵、ナッツ類
B12赤血球を作り、貧血を予防する
例)肉類、卵、魚類、乳製品

不足すると?

・エネルギーがうまく利用されないため、身体活動に鈍い差が生じる
・赤血球がうまく作られなくなるため、疲れやすくなる
・脚気( B1)
・口内炎ができやすくなる(B2)
・鬱や、不眠症、精神不安定が起こりやすくなる(B6)
・貧血になりやすくなる(B12)
エビデンス
ビタミンB6を1日100mg摂取すると、脳卒中の発症リスクの低下、睡眠の質の改善が見られた。

ビタミンC

主な役割
・免疫強化作用
インターフェロンの増加により免疫を強化
(インターフェロンとは、タンパク質の一種/抗ウイルス作用を持つ)
・コラーゲン合成作用
コラーゲン合成により病原体の経路を絶つ
・活性酸素除去作用
最強の活性酸素「ヒドロキシルラジカル」を消去する作用を持つ
・抗ストレス効果
抗ストレスホルモンの生産に必要、不足すると、「副腎疲労」が起こりやすくなる
・トレーニング効果を高める
テストステロン増加作用/テストステロン低下抑制/抗疲労効果

ビタミンD

主な役割
・カルシウムの吸収を促進
ビタミンD3がないとカルシウムの吸収が促進されない。
→骨折しやすい/骨粗鬆症率の増加(特に女性)
・筋力の増加
速筋繊維の割合が増加
→最大筋力/筋収縮速度の増加

ビタミンDの血中濃度が高いほどコロナの感染率が低い傾向に

ビタミンDを多く含む食品
・カツオ・塩辛・あん肝・牛乳・レバー・きのこ
不足すると
・肌や爪、歯茎から出血しやすい
・風邪をひきやすくなる
・怪我の治りが遅くなる
エビデンス
ビタミンDを一日1500〜2000IU摂取したところ、筋力向上、疲労抑制、コルチゾル低下が見られた(アスリート54名)

2.ミネラルとは

①ミネラルの役割・種類

栄養素の役割を車に例えると
車体、エンジン(形態を作る材料)→タンパク質
ガソリン(力や熱、燃料)→脂質、炭水化物
オイル(機能の正常化)→ビタミン
ミネラルは?
オイルの役割もするし、形態を作る役割も持つ。

ミネラルは無機物なので「補因子

ミネラルは人間の体内で生産することができない栄養素

必須ミネラル
・ナトリウム・マグネシウム・カリウム・銅・リン・カルシウム・鉄・亜鉛・ヨウ素など
何らかの影響で欠けると
例)カルシウム→骨の形成に影響→骨折などの外傷
・鉄→酵素供給が不十分→頭痛、だるさ、食欲不振
・亜鉛→ホルモン分泌に影響→性機能への悪影響
②カルシウム、亜鉛、鉄について

カルシウム

ミネラルの中で最も多く体内に存在
役割
骨や歯の形成・筋収縮・神経伝達・血液凝固など
筋収縮および神経伝達
カルシウムイオンが筋肉を収縮させる
不足すると?
筋収縮速度、筋力の低下
・筋痙攣
・テタニー

ミネラルの中でも最も有名かつサプリメント使用率が高い
役割
赤血球を作り、酸素を運搬する
→鉄が足りないと酵素および血液の運搬能力が衰退
・免疫の低下
・持久力の低下
・運動性貧血の発生
鉄(ヘム鉄と非ヘム鉄)
吸収率
ヘム鉄→15%〜25%
非ヘム鉄→2〜5%

亜鉛

主に骨格筋や骨、皮膚や内臓に存在する成分であり、300種類以上の酵素の補因子となる
役割
・ホルモンの材料になる
・免疫反応の材料
・うつ傾向の改善
・皮膚や粘膜、爪の生成
不足すると
・生殖機能の低下(性ホルモンの分泌作用の低下)(テストステロン/エストロゲン)
・免疫機能の低下
・味覚障害

3.腸内環境

腸の特徴
1 栄養や水分を消化、吸収、代謝を行う器官
整っていると?
・腸内細菌の種類が多数貯蔵されている
→消化できる種類が多くなり、脂肪が貯蓄されにくい
・短鎖脂肪酸が多く貯蔵されている
→脂肪をエネルギーとして利用しやすくなる
2 身体の約70%の免疫細胞が集中しており、免疫反応に大きな関わりがある
整っていると?
・免疫反応の向上、アレルギー症状の緩和
→ウイルスや病原体の侵入を防ぎ、バリア機能を高める
・短鎖脂肪酸が多く貯蔵されている
→脂肪をエネルギーとして利用しやすくなる
3 神経伝達物質である、「セロトニン」の約90%が腸内に存在する
整っていると?
・ストレス緩和
→セロトニンの成分が促進され、ストレスフリー
腸内環境がととっておけば
・消化、吸収、代謝の促進
・免疫反応の増加
・ストレスの緩和
・睡眠の質の向上
・抗疲労、抗ストレス効果
・減量促進
・美肌、肌質の向上
・便通の改善
腸内環境と競技パフォーマンスには有意な関係性が認められている
精神面と腸内環境は深い関係性が存在する

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