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#8エネルギッシュなアジアの旅 マレーシアとシンガポール②

シンガポールにて


 1996年、マレーシアのジョホールバルから移動した途端、ビル街の美しい、別名ガーデンシティーと呼ばれるシンガポールに入った。その当時は開発のまっただ中だったため、昔ながらの古い小さな家も中心部に残っていた。しかし、そのような場所は、板のような壁で遮られ中を覗き込まないと人々の生活がわからないようにしてあった。街中はMRTが走り、移動もとても便利。法律が厳しいため、ゴミ1つ落ちていない、清潔な公園が印象的だった。

有名なラッフルズホテル


 観光をしながら、気がついたのは、街に若い人が溢れていて活気があること。
現地係員さんによると、若者が黒っぽい服装するのを親世代以上の人は眉をひそめているらしい。シンガポールも多民族国家だが、その中でも70%以上を占める中華系の人々にとって「黒」は、歓迎されない色だそうだ。
 年中気温が27°前後のシンガポール。冬にコートを着るのが憧れの人がいるそうだ。私にとっては1年中温暖で、冬も暖かいところは最高なのに。案外、人はできないことに価値を見いだすのかもしれない。

 シンガポールでは路線バスに乗ってセントーサ島に行った。その当時は、珍しかった、まるで海の中にいるような水族館が主な目的だ。行きはホテル前から直通で向かったのに、帰りは別ルートだった。そこで、「○○ホテルの近くに来たら教えてください」とトラブルならぬトラベル英会話の例文通り、運転さんにお願いした。 ホテル近くで「次だよ」と運転士さんが声かけをしてくれ、事なきを得たが、バスの中では見知らぬ場所なので結構ドキドキした。

セントーサ島の様子

 シンガポールで体験をしたかったのがアフタヌーンティー。こちらでは、あちこちにイギリス統治の名残がある。友人が選んだホテルは(ハイティー)と呼ばれるものを提供している。高級ホテルだったが、名前は忘れてしまった。
 アフタヌーンティーが紅茶、スコーンフィンガー、サンドウィッチケーキなど3段のスタンドで提供されるのに対して、ハイティーは、それに飲茶や麺料理などもあり食事になる。そこには目移りするようなものが、たくさんあった。いつものようにお腹と相談しながら、高層階からの美しい眺めとともに、おいしい料理を楽しんだ。


こちらは アフタヌーンティー

 お昼は、よくホーカーセンターに行って、指差しでメニューを注文した。いろんなメニューがあるが、安くておいしく、ハズレがない。1つ気になることと言えば、食器やスプーン等がびっくりするくらい鮮やかな色のプラスチック製だと言うこと。黄色、ライトグリーン、ショッキングピンクなど、すごい色。体に影響はないだろうかと心配になるほどだった。

食器が気になる 美味しい料理


 アラブストリートは、シンガポールポールが多民族国家ということを肌で感じる界隈。色鮮やかなインドのサリー、ショールや洋服を売ってるお店や絨毯専門店、またシシカバブを販売している人もいる。その通りを歩いていると、一瞬どこを旅しているのか忘れてしまう。珍しいものも多く、私たちはお土産を探すためにあちこちお店を訪ねて回った。

異国情緒たっぷりの アラブストリート

 歩き回ることの多いシンガポール。インフォメーションセンターに行きたい場所のことを尋ねに行ったら、そこは無人でパソコンが1台あるのみだった。「検索してください」ということだが、私はまだその当時ワープロを使っていた頃だったので、手も足も出なかった。私はそのことで、シンガポールの先を見通す力を感じた。

 観光であちこち歩きまわり、足が疲れたので、前から興味があった足つぼマッサージへ。『地球の歩き方』に出ていた店は、おじさんがサンダルを履いてタライの前に5、6人座っているところだった。その施術の痛いこと痛いこと。時々色分けされた足の絵を指差しながら、私に悪いところを教えてくれる。しかし、内臓に関する英語表現がよくわからなかったので、結局、ふだんの生活の見直しにはつながらなかった。ただ翌朝起きたら、前日は棒のようになっていた足の痛みや疲れが嘘のように消えていて効果抜群だった。
 新しい部分と、昔ながらのシンガポールの雰囲気が、両方味わえてとても満足した旅になった。

 2016年クルーズの寄港地として訪れたシンガポールはガーデンズ・バイ・ザ・ベイを始め、近未来の都市のようだった。そこに集まっている人々もとても活気にあふれている。間違いなく、世界の経済が動いている場所の1つだと感じた。機会があれば、またマレーシアののどかで温かい雰囲気とシンガポールの先見性にふれる旅をしたいと思った。

人気のガーデンズ・バイ・ザ・ベイ


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