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学問に王道はある?

私には勉強に関して忘れられない先生が少なくとも2人いる。その内の1人が小学校の時の担任の先生、もう1人は中学校の副担任の先生である。

小学校の担任の先生

音楽専科の先生ではなかったが、とにかく歌の上手な先生だった。小学校の高学年になった頃、その日に習ったことをまとめる学習ノートが毎日の宿題となったのだが、やはり目で追うだけと実際に字で書いてまとめるのでは記憶の定着度が断然違う。まだ相対評価の時代だったが、この方法で私の成績は飛躍的に伸びたのだった。

中学校の副担任の先生

とは言え、中学校へ進学すると勉強の量も増える、進度も速くなるので、学習ノートを作るのに時間がいくらあっても足りないようになってきた。勉強の仕方について悩みだした頃、学期末の学年集会があり、当時副担任の先生が「勉強ができる方法、知りたいですか」と話し始めたのである。

『勉強ができる方法、知りたいですか』

「えっ、知りたい、知りたい」でも中々答えを言ってくれない。「何だろう、 どんな方法なのだろう」「教えて、教えて」この時、他の生徒も皆同じ気持ちだったのは想像に難くない。しかもこの先生は〇〇主任という肩書でベテランの域に達していらして(但しその時は教員の肩書に興味はなく多分何か偉い役職に就いていらしたと思われる)、その偉い先生が勉強のできる方法を授けてくださるのだ。私含めてみんな耳をダンボにして静まり返ったがいつまで経っても教えてもらえない。そんな時間がしばらくして、最後の最後に教えてくれたのは「学問に王道はなし。自分で色々試しながら身に着けていけ」だった。

『学問に王道はなし』

これをやれば絶対に勉強ができる方法など世の中には存在せず、勉強方法は自分で見つけていくものってすぐに話を終わりにされたら、きっと私はすぐにこの話を忘れてしまったと思うのだが、いつまで経っても教えてもらえなかったが為に、その後中学校の授業内容はほぼ忘れてしまっても『学問に王道はなし』の話だけはあの副担任の先生とセットに今も鮮烈に覚えているのだった。



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