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第10話「異世界蟹工船乗っちゃう?の巻」

「めぐめちゃん、よぉ〜逃げずに来たなぁ!偉い!」

ここはスマイル金融、俺ちゃんはめぐみと一緒に強面のおっちゃんと話している。

「えへへさーせんさーせん(⌒-⌒; )」

「じゃあ利息の5万!出して!」

「えへへさーせんさーせん(⌒-⌒; )」

「え?どうしたのかな?うーん?」

「……ないです」

「筋通らんよなぁ?おい!お前ら!めぐみの家にある金目のモン引っ張ってこい!」

「ま!まってください!代わりに保証人連れてきました、こいつみつるって言います」

「……え?めぐみさん?はい?え?聞いてないですよ、そんなん、え?」

「ならええわ、めぐみ今回は許したる、じゃあ書類持ってくるから、お兄ちゃんそこ座っとき、」

(うっわぁ、、え?!えぇあー嵌められたわ、最悪だわぁ〜……えぇまじかぁ、うそやろ、なんやねん異世界来て借金?うそーうそだと言ってよジャーニー)

「あっみつるんここ、異世界の勇者が暴れても大丈夫な様に暴力不可の結界が張ってあるから、力でどうにかしようとしても無駄だから」

(逃げようかな……)

「あと逃げようとか考えても無駄よ、ここにいる事務員一応全員異世界勇者だからね」

「アパー٩( ᐛ )و」

「アパーってしてるとこ申し訳ないけど、お兄ちゃん資料持ってきたで、」

「あ、ありがとうございます?」

「疑問符いらんやろwまぁ目ぇ通してや」

えーとどれどれ……汝はこの契約書にサインしたら債務者の連帯債務者となり………うんねんかんぬん……要は、この書類にサインしたと同時に債務者と同じ債務を全て背負い、借金を返し終わるまで地獄の果てまで追ってくるってことらしい

で、この世界で死んだ後、異世界転生した場合は神の加護やその異世界で手に入れた有用な技術、武具、魔石などを借金返済用の資産と認め強制的に徴収されると……あーなるほどね、絶対サインしない無理無理無理、

「あーあれやで、債務者としての意識が辛いなら異世界転生した際には借金してる自覚なしに債務を果たせるように融通できるで、」

「いや、え、そう言うことじゃなくて、あーえーサインしないです、」

「うん?」

みつるの持っているペンが凄い力で動く、抵抗すればするほど力が入る

「どうや書きたいやろ?」

「え?書きたくないです」

力自慢のみつるでも抗えないようなとんでもない磁場が発生する、ブラックホールでも発生するんじゃない?!ってぐらい、みつるが抵抗すればするほど深く深く力がかかる、

(書きたくない書きたくない書きたくない、、勝手に手がやだやだうそうそ)

「めぐぢんだずげでええええ」

「めんご、ジョークアイテムにそんなに引っかかる奴初めてみたわw」

「え?あっ名前書いちゃった………」

「すまんな、お兄ちゃんそのペンは今この世界で流行ってるジョーク呪いグッズなのよ、まぁとはいえ名前書いちゃったから、ね?諦めてもらって、くれからもどうぞスマイル金融をよろしくお願いいたします」

「よし!みつる帰ろ!」

「めぐみちゃんちょっとまち、今日は保証人連れてきたから許すけど、ジブン借金やばいのはわかってるよな?」

「ぎくっ」

「まぁだからと言ってはなんやけど、みつる君とめぐみちゃんでちょっとお給金お高めの前線キャンプに行ってもらう様にちょっと融通効かせてもらったから」

「はい?」

「あと、逃げないようにスマイル金融の首領自ら付き添わせてもらいます、大丈夫!死なせたりせんし死なせんから」

「死なされないほうが逆に怖いです」

「まっ!これからお二人方よろしくな!」

骨の髄まで吸い取って、働かせられて、動かなくなったら捨てられる未来しか見えないみつるであった。




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