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すぐに出来る功罪、待つという豊かさ/仏教


何でもすぐ見れて調べて食べれて聴けて

時短の中で日々私達は生活をしていますが

何でもすぐ出来て便利というのは

少しばかり勿体ないと思うのです。

そんな生活に慣れ 直ぐに出来ないと

私達はいつも苛立ち 不安 が付き纏い

安心して過ごせません。

これは不幸な事です。

現実に返信がなかったりネットで買い物しても

直ぐに届かないと不安になったり

イライラしたりする事は

皆さん経験があるのではないかと思います。


ですので待つという心が人の心を安定させ

心穏やかにしてくれるもの
だと思います。

待つ間にどんなものかな

今あの人はどうしてるかな、元気かな

幸せで過ごして欲しいなと思える方が

よっぽど幸せではないでしょうか。


人は妄想から苦を生み出してまいます

不安も心配も本当の実態はありません。

己自身が勝手に作り出して勝手に不安になり

悲しくなったり心配したり

そこから苛立ち 争い苦しみ が生まれます。

結局、自分自身が苦しみを作っているのです。


人間一度楽を覚えたら不便に生きたいとは

中々思いにくいもので

利便性自体は悪くはありませんが

利便性という誰もが手を差し伸べたくなるものが

私達の心に少しずつ影を落とし壊していくのです。


ですので物事を正しく見ていく事が大切です。

どの様に正しく見ていくかですが

いつも読んで頂いている方には

またかと思わるかもしれませんが

先ずはこの世の一切は変化し続けている

という事を信じることです。

冒頭の話のように私達は誰かにLINEをしたり

メールをすれば直ぐに返事が欲しいと

こちらの都合が心の中でムクムクと

煩悩が湧いてくると思います。


これは変化を知らないばかりに

出てくる心ですので直ぐに返事が来なくても

その間に相手の幸せを願うとか

自分のやるべき事をするとか

待つ時間を生かしていく事によって

私達の心は返事が早く来て欲しいという心から

開放されます

これこそ本当の自由自在なのです。

その頂点がお釈迦様であり仏様であります。

ですのでこの世は変化をしていくのだから

そのままにしていったって変化するのだから

放っておけば良いのです。

これを諸行無常と言います。

そしてこの世の一切は1人で

生きているという事は無く

皆見えない所で繋がっている仲間である

皆本来は我が無いという事を信じることです。

私達は全ての事をいっぺんに1人では出来ません

例えば
子どもの世話をしている時に料理は出来ません
料理している間には洗濯は出来ません
洗濯している間に部屋の掃除もできません

部屋の掃除をしている間に
仕事に行くことも出来ませんし
仕事している間に病人を見ることも出来ません
病人を見ている間にスーパーや食材の棚卸しを
し接客することも出来ません
その間家も建てる事も道路を作る事も出来ません

やはりどう考えても
同じ時間帯に全て1人では絶対に出来ません
ありえないことですね。 

ですので


みんな1人1人様々に

この世でお役に立つ使命があるのです。


そうやって助け合うのがこの世の軌道です

これを諸法無我といいます。

ですのであの人は無事に過ごせているだろうか?

連絡無いけど体調は大丈夫だろうか?

元気にしていたら良いなと相手を思う事

これが諸法無我でありそして

先程の諸行無常

この2つが正見と仏教では言います。


正見で見て相手を大切に思う事

これを正思と言います、先程言ったように

心配したり相手を慈しむ心持っていくことです。



そう思えたら人は言葉に出来ますよね?

元気だった?とか無事に過ごせて良かったねとか

相手を思う心があってこそこの言葉が

出てきますこれを正語と言います。


そうすると周りの人達に何かお役に立ちたいと

思ってくるようになり

困っている人がいれば手を差し伸べ

何とかしなきゃと行動を

自ら起こせるようになります

これを正行と言います。


こうやってまず初めに正しく見るという事が

正しく出来れば雪崩式

善き思い 善き言葉 善き行いが出来ます。



逆にあの人は俺を無視して他の人と連絡したり

会ったりしてる酷い奴だとそういう見方をすれば

これは邪見になりますから思う事も

不安になったり言葉も行動も酷くなります。

妄想し悪口を言い殴るという行動になり

これが争い、戦争の元です。

ですのでどうしても

この諸行無常と諸法無我

この正見という見方が絶対に必要なのです。


私達の日常であれば冒頭にお話ししたように

ゆっくり待つ 思う

そういう習慣が大切かと思います。

待つというのは言い換えれば変化と言えます

そういった善き習慣は幸せに導かれ

貴方自身が苦しまなくて済むのです



誰にでもある日常から正していくことが

世界平和に繋がるのです

だから大きな事をする以前に正しく見ていく事を

していく必要があります。


幸せな見方が出来ますように

平和な心が芽生えますように祈念しています。

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