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どちらを選んでも、それはあなたの才能


職場の人間関係に悩んで退職を考えている、大学時代の友人。
でも、その友人は、そろそろ子どもが欲しいと考えている。
だから、今の職場にとどまる選択をしているが、苦しい環境の中で自身のメンタルも心配とのこと。
また、子供を産んだとして、その後職場復帰しやすそうかを考えると、そうではないと話していた。



お互い30歳を超え、結婚もして、20代の時に比べると、自分のキャリアプランに関しても慎重になっている。
結婚したから、自分のキャリアに関して妥協、保守的になるのは嫌。認めたくはない。
けど、実際結婚してキャリアの考え方が変わった事は、自分にとって事実。
私以上に、子供が欲しい友人は、結婚後の自身のキャリアに悩み、葛藤する事も多いのだろう。



私の友人の様に、近々子供も欲しいけど、近々転職もしたい。
20代後半~30代の女性で、同じような悩みを抱えている人も多いのではないか。
そして、そのどちらも手に入れようとするのは、今の日本にいる限り難しい。
今の職場にとどまり子供を望むか、結婚していても子供を持つ未来を一旦諦め転職に踏み切るか。
子どもを持ちたい、と強く思えなかった私は、割合としては少ないと思うが後者を選んだうちの1人。
そして、仲の良い友人は私とは逆の選択をしている。



自身がメンタル不調で転職を繰り返した身として、数か月前に友人と話した時、私は「メンタルを崩しては回復に時間がかかる。それに、そのような環境で子供を産んでも、その後また苦しい思いをするなら、転職をした方が良い。」と伝えた。



友人の事が心配で、自身の経験を基にアドバイスをしてしまった。
けれど、先日友人と話した時に、私は全く別の意見を伝えた。



「自分に合う環境を求めて、働きやすい環境に転職するのも才能だし、逆に、働きづらい環境で最後の1人になっても働くのも、才能。
どちらを選んでも、それはあなたの才能だから、どちらを選んでも私は応援したい。」


と、友人に伝えた。


自分に合わなければ積極的に転職、が叫ばれる現代だけれど、それに伴って、一社で働き続ける人が乏しめられるのは、違うと思う。
私は逆に、そんな人が羨ましい。
自分自身が、しがらみや苦境をバネにして、ひとつの場所で長年頑張れるほどの力がないと、分かっているから。


これまで周りの友人から相談を受けるたびに、転職を進めていたのは、転職をした過去の自分を正当化したかったからなのかも、と、最近になって気づいた。
もちろん、友人に体調を崩してまで働いてほしくない、という心配もあるけれど、根底には、「自分が選ばなかった選択」を、友人に選んでほしくない、もしくは、勧める自信が無かったから、自分の経験則でしかモノが言えなかったんじゃないかと。



30代は、自分が経験しなかった事も、周囲に勧められる自分でありたいと思う。

そして、相手が自分の経験とは異なる選択をしても、応援できる関係を築いていくための努力を続けていく。

簡単なようで、時には難しいのだろうけど、出来る事から少しずつ始めていきたいと思っている。



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