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第二十四話 回想・国の為に~黒皇子と白王子・後編

 以来、ジュニア(中学)に通う齢になると、俺と桐藤は、ますます、比較されるようになる。どうでもいい。取り組んでいて、なるようになっているだけのことで、俺は、桐藤を意識しているわけではない。桐藤としては、将来のスメラギ皇帝を意識してのことがあるのだと思うが。学校での学問や運動面の評価、それぞれの得意がある部分もあるが、一応、要求されることとして、抑えているのは、俺は、その臣下の代表で、桐藤のサポートができるポジションであるべき、ということ。卒なく熟すことこそが、素国の為であると割り切っていた。寝所での引き合いもあり、対大人からのオーダーも、熟し始めなければならなくなった。言わないが、桐藤も、無理をしているに違いなかった。

 そんな中、一の姫の事件以来、桐藤の俺への攻撃は、更に増し、これ以降、俺自身を脅かす、今まで以上の虐めが始まった。桐藤には、イグル派に親衛隊というべき兵士たちがついている。(その実、第二皇妃も黙認)大事な席にまた、出席できないように、拘束、髪を切るなどして、人前に出られないようにするなど、実力行使の虐めに、奴らは加担してきた。

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