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御相伴衆~Escorts 第一章 隣国の王子編第六十九話 東屋での秘蜜~お見送り② 

「ごめんなさい」
「謝らないでください。そんな、終わってしまう。『保留』だと言ったでしょう?」
「王子、姫はどうしたらいいですか?」
「・・・そんなこと、聞いてはダメですよ」
「だって・・・」
「じゃあ、ここで僕が跪いて、懇願したら、このまま、ランサムに来てくださいますか?」
「それは、・・・できません」
「じゃあ、少しだけ、お願いを聞いて貰えますか?」

 ゆっくりと近づき、王子は、先程の続きのように、そっと、三の姫の頬に触れる。

「貴女に僕を憶えておいてほしいです。少しだけ、貴女に触れてもいいですか?」
「あ・・・」

 次の瞬間、三の姫は、アーギュの大きな身体に包まれた。触れた瞬間から、比較対象として、余儀なく、数馬との感覚が引き出される。・・・懐は大きく、長い腕は、緩く自分を捉えているのを感じた。

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