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御相伴衆~Escorts 第一章 第106話 皇帝暗殺編1~皇帝暗殺

 数馬が、皇宮で生活するようになってから、約一年後、スメラギ皇国第六代皇帝 不羅仁フラジンが暗殺される。毒殺だった。第二皇妃の派閥である、イグル派のトップが、この暗殺の首謀者と発覚した。第一皇女 柳羅リュウラとの婚姻より、子どもの頃から、第二皇妃に育てられた、桐藤キリトを擁立し、次期皇帝の座を狙ったものであったとされる。桐藤は皇族の遠縁とされ、その姿は、瞳こそは、皇帝一族の金色をしていたが、髪はブルネットだった。正式の皇統であれば、金髪、金の瞳であるのだが・・・。この騒ぎの後、北へ幽閉された、その第一皇女の柳羅が、元々の原因不明の病(月鬼ゲッキ症候群)の為、急死した。そもそもの、全ての企ては、遅かれ、早かれ、ご破算となることになっていたのだろう。第二皇妃及び、イグル派の高官を初めとする多くの者は、皇帝暗殺による国家反逆罪により、死刑となる。


 第二皇妃の娘にあたる、他の二人の姫である、第二皇女 美加璃ミカリ、第三皇女 女美架メミカに関しては、父皇帝の血を継ぐ、正当な血筋の皇女であり、今回の件とは、無関係であることも判明した為、極刑は免れ、北の古宮に幽閉されることとなった。


 ちなみに、この時、第二皇女 美加璃は、ランサム大学に留学中、第三皇女 女美架様は、アーギュ・アルゴス王子との婚約に向けての、お忍びの来藍中のことだった。国王のアーギュ・エレンツァ・ランサムⅣ世、及び、アルゴス王子は、亡命という形で、姫たちを庇護しようとしたが、世論がそれを許さなかった。また、素国と東国からも、今回、スメラギ皇国で、各国の子どもたちを拉致するなどの蛮行が発覚したことなどを受け、第二皇女、第三皇女だけを、そのように庇護するのは、国際的にも相応しくないとされ、二人の姫はスメラギに戻されるのは、当然との認識が持たれた。

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