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はじめて小説を書いてみて思ったこと #179

先日、創作大賞向けに小説を一本投稿した。

タイトルは『裏通り・喫茶Si vous voulez』

冒頭の内容はずいぶん現実的だけれど、一応ファンタジー小説であり、文字数としては2万文字超くらいの短編小説だ。

そんなわけで、人生初めての小説を書いてみて思ったことを残しておきたいと思う。

ネタから詰めていく過程で苦手が見えた

のっけから少しネガティブな話になってしまうかもしれないが、私は元々内省とか振り返りとかが苦手な人間だ。

いつも思考は浅いし、常に表層をチャプチャプとたゆたっている。

生きていくにはとても楽なこの特性、自分がチャレンジしたい「小説を書く」ということには、まあまあ不向きであることが発覚した。

小説を書くということは、脳内に一つの世界観を作り上げ、それを文章として紡ぎあげることだ。

思いついたネタに少しずつ肉付けをし、起承転結をつけて、さらに肉付けをしてプロットを組んでいく。

その過程で必ず思考を深めていくことが求められるのだ。
たとえば、誰かが恋に落ちるとする。
その誰かは、どんな人間?どんな経験をしてきた?どんな思考をする?どんな行動をして、周りにどんな人間がいる?そしてなにがきっかけで恋におちる?その相手はなぜそのときそこにいた?…

あげればきりがないけれど、描写一つをとっても、その背景に世界観が込められているのであって、それはかならず作者の脳内に存在しているはずである。

く、苦しい…

今回小説を書くに当たって、書いてみたいことや舞台の設定は割とスムーズに決まったのだが、この肉付けの段階でかなり苦労した。
当然、どの小説家も苦労されるところだとは思うのだが、私に関して言うと、「やばい、この作業苦手かも」と思ってしまったところからが、本当に長かった。

途中、あまりに辛くてここをすっとばして文章を書いてみたものの、やはりプロットが甘いと筆が止まる。最終的に文章を全消しした。悲しい。

そんなわけで、今回の執筆経験で、自分の苦手と課題がはっきりと浮かび上がったといえる。

今回投稿した小説も、正直設定が甘いところが多くあるので読んでいる方が違和感を覚えているのではないかと不安ではあるが、今の私の精一杯ということで、そういった評価は甘んじて受け止めようと思う。

それでもやっぱり書くことは楽しい


そんな感じで暗雲たちこめるスタートをきった小説執筆作業だったが、文章を書き始めるとやはり楽しかった。

脳内にある映像を言葉に落とし込んで指先から文章に起こす。
そして時間を置いてから読んでみて、文章から映像が浮かぶか確認する。
翻訳ツールを二方向からかけて確かめるような感じ、といったら伝わるだろうか。

この作業は私にとっては完全に娯楽だと言っていいと思う。シンプルに、楽しい。

ハングリー精神には欠けるかもしれないが、私にとって今必要なのは、精神を安定させるための色んな楽しみであって、その一つが小説を書くことなのだ。

そして、今回の投稿をきかっけに、note外の無料小説投稿サイトにもチャレンジしてみようと思えた。

(正直に言うと、noteの機能では小説が投稿しづらい…というのもある)

今回投稿した小説の続編もなんとなく頭の中にあるし、もっとがっつりファンタジー系も書いてみたい。児童文学的なものも気になる。もう少し絵が上手であれば、絵本なんかにもチャレンジしたいところだ。


そんなわけで、創作の火はまだ私の中に燃え続けており、燃え尽きてはいない。引き続き執筆を続けていきたいと思うし、いつか肩書きに小説家や文筆家、なんてつけられるといいななんて夢をみる。

それではまた、ごきげんよう。




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