6.「幸福度 46～60歳」

こんにちは。モチベーションファーム/「幸せ感性力」コーチの藤井です。「“幸せ感性力”の磨き方」の第6回目は「幸福度　46～60歳」というテーマでお届けします。

以前ご紹介した僕の「幸福度」の指標は以下の通りです。

①15歳頃の僕　 5・16・14・11・ 9
②30歳頃の僕　 8・12・13・10・10
③45歳頃の僕　20・22・16・18・17
④現在（60歳）29・24・26・24・25

数値は左からエド・ディーナー「人生満足尺度」(35点満点）、前野教授による「やってみよう！因子」「ありがとう！因子」「どうにかなる！因子」「ありのままに！因子」（各28点満点）です。

今日は④の頃までの15年間についてお話しします。

前回、記しましたように46歳の時に再びアミューズキャストの代表取締役社長に就任しました。
その頃の会社は、さまざまな課題はあったものの経営は順調でした。僕にとっては、人生で一番社会的地位が高く収入も高い時期でした。「これでやっとスタートラインに立てた。さぁこれからだ！」という時でした。
そこに突然、グループ内のある会社に吸収合併される事が決まったのです。僕が48歳の頃です。
その時の僕はどうした訳か、何か糸が切れたみたいにすべてを状況に委ねてしまいました。
その結果、合併後の会社売却、そこからの事業売却と事は進んでいきます。そんな動きの中で、僕は会社を離れることになります。プロセスの途中で、フルキャストの本体に戻る選択もできたと思うのですが、それもしませんでした。
またゼロになりました。
妻の事に関して、仕事の犠牲にしてしまったという思いもありましたので、「全霊をかけたもの、すべてを失った」という感じでした。

上記の表にはありませんが、その頃の「人生満足尺度」「幸せの4因子」は以下の通りです。

③と④の間　50歳頃の僕　6・12・19・12・12

人生最低レベルの「幸福度」ですね。

その後、人材育成に関わる仕事をしようと決めます。それは、アミューズキャスト時代から社内スタッフの研修、クライアント企業従業員の研修で講師をしていた経験から、人の成長に関わる大きなやりがいを見出していたからです。
そして個人事業として“モチベーションファーム”をスタートさせ、同時に、コーチングやカウンセリングの理論、スキルを本格的に学びました。
また、友人がシナジー・スペースの研修を受けると言うので、シナジー・スペースのセッションのお手伝いをするようになりました。そして一年後に、シナジー・スペースのスタッフになることを勧められ正式にスタッフに加わったのです。
それが2011年春のことです。
それから４年ほどは、精神的になかなか立ち直れませんでした。アミューズキャスト時代の事を後悔をしたり、人生に失敗したという自己否定的な思いに支配されたりしました。
仕事は貢献の在り方で行っていましたが、チャンスをもらうこともなく裏方仕事ばかりをやっていて、どこかに卑屈な思いを抱えていました。
このころはまだ変なプライドもあり「上場会社のグループ会社で社長をやっていた俺が、なんでこんな下働きばかりなんだろう」「50が過ぎてから、なんでこんなことばかりやっているんだろう。情けない」という思いが度々心に浮かびました。そしてその度に「いやいや、これは何か意味のあることなんだ」「何か教えてくれているとしたら何だろう」と言い聞かせて、反応を完了しニュートラルに受け取るということを繰り返していました。今にして思えば、このプロセスは自分自身と向き合い「存在理由」を問いかけ続けた期間だったように思います。
その時分、僕を支えたのは僕にとって最初のパーソナル理念である「私は『自分が源泉』を生き、踏み出す一歩を力づける力です」でした。
全ての仕事を「力づけ」の在り方から行うとコミットし、「そこを生きる」ことをトレーニングしました。
そして、ようやく2015年に入って、ファシリテーター（一般的には講師）の役割をやるようになりました。
自分の力が発揮でき、周りの人にそのことを承認してもらえることが多くなるにつれ、完全に失っていた自信が少しずつ甦ってきました。
そしてパーソナル理念として、以下の二つを追加しました。
「私は融合の『場』を創造する幸福連鎖の源泉です」
「私は世界を愛と平和で満たすことに貢献します」
そして2019年に独立させてもらうことになり、再び“モチベーションファーム”として活動を始めました。
現在でもシナジー・スペースの仕事をさせてもらっていて、協力関係にあります。
シナジー・スペース在籍期間中に、延べ500名以上の経営者の一年間の研修をサポートさせていただき、1000回以上のミーティングをファシリテートさせていただきました。この経験の中でコーチングスキル、カウンセリングスキルを磨くことができ、今では大きな財産になっています。（シナジーでは、コーチング、カウンセリングという言葉は使いませんが）師匠である鈴木 博さん、兄弟子である所 幸蔵さんはじめ、関わってくださった方々には感謝でいっぱいです。
現在は、シナジー・スペースで学んだことをベースに、ポジティブ心理学、幸福学、ワークエンゲイジメントの理論を取り入れて、企業研修や個人サポートをしています。
自分の信じたことを自分の考えで行動できている“今”は僕にとって、とても自由で充実していて“幸福”を感じ続けることができる毎日です。

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