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ネットワークビジネスや宗教や意識高い系のワナ - 強い自分とバズワードとルー大柴

ネットワークビジネスやマルチまがい商法、また情報商材やオンラインサロン、その他もろもろの「新進ビジネス」に何らかの立場で関わる時に気をつけたいいくつかの事項を書いていく。

なお、今回は「末端消費者に不利益を与える悪徳商法」として上記の新進ビジネスを嫌う人にも、また、キャリアアップとして上記の新進ビジネスに参入する人にも、意義のある記事にしていきたい。

共通する前提

ネットワークビジネスとオンラインサロンでは若干違うアプローチで金を稼ぐ。それは説明の必要がないだろう。
にもかかわらず、とある類似の特徴が見られる。
特徴そのものはたとえば新興宗教だとか大手家電メーカーだとか、いろいろな組織が持っているものだが、看過できない性質だと感じたので、今回記事にまとめることにした。

その特徴とは、内部(依存)用語が豊富であることだ。

ここでいう「内部(依存)用語」とは、組織内だけで独自に発達した語彙や語法、専門用語などを指す。IT用語やテレビ業界用語のように会社や組織以外にまで普及してしまっているものは含めない。警察用語や軍隊用語のように誤って普及してしまったものはグレーゾーンといったところか。
こちらの記事でも指摘しているので、参考にして欲しい。
https://note.com/super_hero/n/n99a9f4266877


内部(依存)用語が充実し、末端までそれが行き届いていることは、たとえば軍隊、消防をはじめ建築・土木、電機、自動車メーカーなど、技術や技能を売りにしている組織ならばよくあることだ。替わる言葉がなかったり、業務を円滑に進めるためにはやむを得ない面がある。

しかし「新進ビジネス」では違った側面が強い。
「バズワード」だ。
https://ja.wikipedia.org/wiki/バズワード

バズワード(英: buzzword)とは、技術的な専門用語から引用したり、それを真似た言葉で、しばしば、素人がその分野に精通しているように見せるために乱用される、無意味だが、かっこいい、それっぽい言葉のことである。

(バズワード - Wikipedia より)

身も蓋もないいい方ではあるが、これが現状だ。
なお営業や総合職などでこのような借り物の言葉を駆使する層が散見されるが、彼らは「意識高い系」としばしば嘲笑される。
https://www.amazon.co.jp/gp/aw/d/B00HFQT00S/ref=tmm_kin_title_0?ie=UTF8&qid=1618276694&sr=8-1

https://www.amazon.co.jp/gp/aw/d/B06VSV96WP/ref=tmm_kin_title_0?ie=UTF8&qid=1618278666&sr=8-2

https://togetter.com/li/1281601

ビジネスや出世に対する意識が高い、という評価ではなく、意識が高いつもりで「本当に意識が高い人間」のモノマネをしているだけ、という揶揄を込めて「意識高い系」と呼ばれるのだ。

この「意識高い系」は格好を重んじることが習慣づいてしまった結果、ルー大柴よろしく意味もなくカタカナ語を多用する、高額なセミナーに参加する、異業種交流会に(重役みたいな顔して)参加する、エシカル消費ポリコレなどの流行に踊らされる、といった考えなしの大学生みたいな行動が目立つ。
表に出ないだけで中には成功者もいるかもしれないが、その成功は「意識高い系」を作り出した「上の層(勝ち組ビジネスマン)」には及ぶまい。消費者として搾取される側だ。

なぜ意識高い系になりがちなのか

バズワードとして組織の独自性アピールに内部(依存)用語を用いるのは、意識高い系と同じ行動原理だ。

つまり自分の価値を粉飾する行為だ。

私も営業経験者なので気持ちはわかる。業界用語やら専門用語やら並べ立てて「はえ〜この人詳しいなぁ」と思われたいよね?
でも客は「なんやコイツ」としか思わない。

商売は顧客目線

たとえばキャンプ用品を購入したいとして、
「これはニュータームな素材を使用したテントです。
懸念されている環境問題イシューにリプライするようフィードバックされるべく、オーガニック100パーセントで、これまでの化学繊維を通常の三倍上回るトランシティブと耐久性で、ユーザーペルソナの要望に五倍のゲインでコミットします。つきましてはトライアルのアジェンダを確認させて頂いてよろしいですか」

と売り込まれて、欲しくなるだろうか?

それと同じで、新進ビジネスであっても、平易で耳慣れた言葉で説明した方が魅力が伝わる。
何を売ってもいくら受けとって、何割が自分のものになるか、それが変動するとしたら何が条件でどう変わるのか。
社会に対して何を訴えるか、世論の何という声を何に変えたいか、どんな意見を出して、大衆の何割に賛同してもらえばいいか、広報活動にいくら予算がつくか。

易しい言葉で説明がつくことは、それだけ現実に即した計画性、実現性がある(かのようにアピールできる)。
ルー語でしか説明ができないというのは、商品・サービスについての知識が欠けているか、説明に現実味のない要素が含まれている(と思われてしまう)。

意識高い系ルー語や内部(依存)用語を操っているとき、あなたは「私って頭良さそう(キラキラ)」な気分になる。
それを見て顧客は「頭良さそう(ぶってる)」と思う。

さて「騙されたくない」側のみなさんも、信頼できる商売の見分け方に応用が効くということに気付かれただろう。


さあみんな、Togetherしようぜ〜!

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