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ダサいという刷り込み、おしゃれへの強迫観念

最近気づいたんですが、部屋を素敵にするぞ!!というポジティブな意気込みよりも、ダサいのは嫌だ!というネガティブな焦りの方が人を動かす力が強くないですか?
人間はネガティブなことの方が盲目的に信じてしまうと聞いたことがあるので、今更な話かもしれませんが。
今回の記事の前半ではダサいという言葉に宿る力について、後半はダサいものクイズ!を開催したいと思います。

ダサいという言葉を侮ってはいけない

SNSでよく、ダサい我が家を改造!的な投稿を見るけど、それまで自分がダサいと認識していないものをダサいと当たり前のようにさらっと言われると「そうなんだ…これってダサかったのか…!」ってショック受けません?前からダサいなと思っているものではないところがポイント。
私の場合、全然知らないインフルエンサーの動画ならあまり気にしないと思うけど、好きなインフルエンサーなら少なからず影響を受けると思います。

そしてダサい!と何かを指摘したあとに、でもこれをやれば大丈夫!とおしゃれへの最短ルートを楽天ルームやらAmazonストアフロント等でオススメしてくれるから、すぐに飛び付きがち。

私たちは何という資本主義のディストピア社会に生きているのだ…とか言いたいわけではありません。
だってインフルエンサーというのは文字通り人に影響を与えるのが仕事ですし、それにインフルエンサーという職業が登場する前から、人間社会の中で他人からの影響を受けずに生きるなんてほぼ不可能だし。(まあそれでも、こちらに何かを買わせるためのコンテンツ、というのは意識した方がいいかもしれないけど。でもそんなことはある程度の歳の人はわかるよね?)
ただ、このカジュアルに言いがちな「ダサい」という言葉は、人の精神に意外に大きく影響するパワーワードであり、しかも、インテリアにそれほど興味のない人の行動をも左右する、というのが面白いなと感じたんです。

インテリアを素敵にしようと思ったとき、最も重要なのは「自分は一体どんな部屋にしたいのか」を把握するということだと思いますが、これ本当にしち面倒くさい!(同時に面白いところでもあるけど)
情報収集や試行錯誤など、どうしてもある程度の時間やお金がかかります。そこまでインテリアに熱意がなければ「やっぱ面倒くさいな…まあいっか。別に今のままでも暮らしていけるし」となってしまいそう。

でも、「ダサい」という言葉を理解するのにそんなに時間はいらないと思う。そしてそれを解消するために何を買ったら良いのかを即示されれば、それが本当に自分の空間に必要なものか熟慮せずに行動に移してもおかしくありません。
もちろん自分がちゃんと納得してさえいれば何の問題もないと思うんですよ。「確かにここはださいと思っていた。何とかしよう」と行動するのもありだし、「確かにださい。でも私はこれで良い」と放置してもいいし。

ダサいという刷り込みに弊害があるとすれば、自分がどういうインテリアにしたいのか把握しないまま、他人から示されたおしゃれのつぎはぎの空間をつくってしまいそうなところかな。

クイズタイム

さて、私の独り言はここまでにして、次は「ダサいもの」をかなりランダムに4つあげていきます。これから挙げるものを、アリかナシか、一緒に考えようではありませんか。そして私の主張に対して「そこは同意」「いやそれはないわー」などと突っ込んで楽しんで頂けると幸いです。

ケース、コンテナ等でカバーしていない日用品

具体例をあげると、ハンドソープをいれるディスペンサー、ティッシュケース、調味料を移しかえるボトルとかを使わず、日用品をむき出しで置くこと。
主に生活感を脱臭するもの、と言い換えても良いかもしれない。
うーん……まず言っておきたいのは、個人的に生活感は何があっても隠さなければならないとは思ってないんですよね。適度に生活感があった方が落ち着くし、あと維持が楽。ちゃんと人間が生活している気配がある方が好みですね。

ただ、ティッシュケースだけは徹底している。むき出しのティッシュ箱ほど生々しいものはないと思う。ティッシュは基本的に汚いものを包むものだからかもしれない。
あと、ティッシュケースは色んな形があって単純に楽しい。

子供部屋のやつ


ソープディスペンサーは使っているけど、移しかえていないものもある。

ビオレの方が子供が押しやすいから

調味料の入れ替えはやらずに全部シンク下の収納にしまう(でもこれはキッチンにどれだけ収納があるかで変わってきそう)。全て同じ形の調味料瓶にラベルが一つ一つ貼られてきっちりと並んでいる様子は、兵馬庸のようで壮観ではあるけれど、これが正解なのだ!と強迫観念に陥ることはないと思う。

プラスチック製品

これまたざっくりなんだけど、目に見えるところからプラスチック製品を排除せよ!天然の素材に全て差し替えよう!!みたいな、デモのプラカードの文言を思わせる主張ってありません?

確かに安っぽい大量生産品にはプラスチックが多いけど…でもプラスチックにも色々ありますからね。個人的には温かみのある木製の製品に、ツヤっとした樹脂製品を合わせるの好きです。

ちゃぶ台の上のティッシュケース

とにかくプラスチックを排除しなければという一心で、全て同じような素材で揃えると単調に見えたりするからお気をつけを。
もちろん、プラスチック製品をとっかえひっかえしてゴミを増やすのは環境に良くないけど、吟味して選んで大事に使えば良いと思います。

賃貸によくある洗面台

ある時期インスタのリールで、このタイプの洗面台の上の部分を外しちゃいました!みたいなのをよく見た。外したあと貼って剥がせる壁紙等を張り、シンプルな鏡を吊り下げて垢抜けた洗面台完成!みたいな。

確かにこのタイプの洗面台はおしゃれではないけども。
大学で初めて一人暮らしをしたとき、マジで収納がゼロのユニットバスの部屋に6年も住み、その後新卒で入った会社の借り上げマンションの洗面台がこのタイプで、こんなに収納のある独立洗面台があるなんて、私こんなに贅沢していいのかしら?と不安になった思い出が甦ります。

収納がないのはマジできつい。上の部分を外したあとフローティングシェルフとかつければ良いのかな。あと下の部分の収納でなんとかいけるものか?
でも、世の中このダサい洗面台すら与えられない人もいるのだと思えば、そんなに悪くないかもよ。

スイッチプレート

うちのです

これちょっと上級ですね。私はAXCISというインテリアメーカーが好きでインスタをフォローしているんですが、素敵なスイッチプレートの画像がよくフィードに上がってきます。

確かにちょっとした部分だけど、これ次第で雰囲気がかなり変わりそう。
リビングになら取り入れてもいいかも?と思うけど、うちスイッチ6個あるから、ラインナップの中に合うプレートがないな。
あと、スイッチというのは家の中に意外と多くあるので、同じ部屋に複数のスイッチがある場合は全部揃えるべきか、他の場所はダサいままで良いのか、など完璧主義が頭をもたげてきますね…でもさすがに全部取り替えるのはないな。今のスイッチプレートが黄ばんできたら一部取り替えてもいいかも。

以上、クイズ終わりー。

 
私もついつい言ってしまうダサいという言葉。
今回色々考えたり自作自演のクイズ大会をやってて思ったんですけど、ダサいは必ずしもネガティブな意味だけを持つとは限らないのかも。少しだけ愛嬌があって気安い、ポジティブな意味のダサいも存在していると思う。でもそういうポジティブなダサさは、インテリアのSNSではめったに遭遇しない。

個人的には、ポジティブなダサさは積極的に受け入れていきたい。その方が気楽にインテリアを楽しめそう。
いつかそんな愛すべきダサいものについて書けたらいいな。

それではこの辺で。


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