見出し画像

「暴落の起きる可能性は?」/いつ起きるか、起きないかも誰にもわからないが、よくよく情勢認識に注意が必要。

 株価の暴落について述べてみます。あくまで素人のコメントですのでそのことご承知おきください。

 リーマンショックから14年となり、なべて見て一本調子で上昇してきた株価がもうそろそろ暴落するのではないか、との予断はだれもが感じていることだろうと思います。
 確かに昨年末までのニューヨークダウの上げはバブルを彷彿とさせるものが有りました。しかし、年始以降、FRB利上げ、ウクライナ戦争と大きな動きによって、ダウは大きく下落、その幅20%にならんとするものでした。 
 まだ、その半値まで戻すに至っておりませんが、近々は少し上昇を予感させる動きも感じられます。
 ただ、私はここは、逆に戻す方向に動いたら危ないのではないか、と思います。そもそもバブルの気配がしていたものであれば、むしろ適切な下落は必要ですし、立て直しの時間という関数は長くとった方がリスクは減じると思われるからです。
 そういう意味で、ウクライナ戦争は、国際金融筋が仕掛けたものだとの言われ方をすることが有りますが、軍産複合体の実需によりバブルを平準化する作用があると言えるのではないかと思います。
 
 一方、リーマンこの方、さらにはコロナ禍によって、世界各国の財政支出は天文学的な数字になっており、その後始末をどうつけるかと問題を孕んでいるとも言えます。まだ、先進国自体には余地があるように思いますが、インフレとのジレンマが既に危機を醸成しているとも言えます。

 こういう情勢の中で、日本の財政状態に対して、危機を煽る内外の声が喧しいのは、まともに日本のことを考えてくれて言っているのであればいいのですが、ほとんどは、日本悪しかれという工作活動的なものなので注意が必要です。
 日本の財政について言えば、複式会計によれば、危機と言えるようなものではなく、世界の他国と比較してまだまだ信頼性が高いと考えられます。この問題の本質は、自国のみを見る、井の中の蛙的な分析にはほとんど意味はなく、世界の主要各国と比較してどうか、という視点が最も重要です。ですから例えば、弱小発展途上国が、財政危機に陥れば残念ながら通貨危機から経済危機へと繋がっていかざるを得ない面があります。
 もちろん、今現在はまだ日本の状態は悪くないということであって、将来とも、世界諸国に対して比較優位を担保していかなくてはならないことは言うまでもありません。

 さて、株価の暴落の可能性に戻りますが、2023年の早いうちに暴落があるというアナリストもいます。ニューヨークの状況、米国の財政状況、ヨーロッパの財政状況などは確かにそうと思えないこともありません。ただ、過去にあったと言えばあった状況とも言え、そういう可能性を常に意識しながら、各種情勢、情報に敏感になり、投資判断をしていく必要があることはいつでも変わりがあるわけではありません。

 特に、日本でもリーマン後に、株式投資を開始し、この上昇トレンドの中で大きなゲインを得てきた個人及び機関投資家は、今回のような経験は初めてでしょうから、数カ月前にはかなりのうろたえが感じられました。そして意外に懲りないものなのか、もうこの状況で上昇トレンドと見てリスクを取っている方々もいらっしゃるようで寒心に堪えない気もしているこの頃です。
 
 今は、結構リスク状態としては高いときで、株式投資をするなということはないですが、慎重に銘柄選択をして、売り買いなども全体情勢をしっかり押さえながら投資を薦める時期だと思います。

 いずれにしても、今後の情勢がリスクオンになろうとするなら、そのときは暴落の可能性が逆に高まるときでは、というのが私の解釈と思っていただければよいと思います。

 私としては、今後とも世界の金融情勢に関するコメントは継続的に掲載していくつもりです。
 個人投資家の皆さんには、是非この危機の時代を生き抜きしっかりと資産形成していかれるよう祈念しております。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?