鵺の陰陽師43話感想
サブタイトルは「夕暮れの隊長」
◆実家のような安心感
骨肉を削る村編を終え、学校という日常へ戻って来れた6番隊。復元部隊のおかげで先輩の数も問題なく治っていたが、学郎は浮かない顔で廊下を歩く。
そんな陰鬱な雰囲気を吹き飛ばすかのようにシトツが学郎のクラスへ転入。早々に自らが血の繋がらない妹であることを暴露し、クラスメイト(主に男子)たちは大騒ぎ。
この独特のノリが久々すぎて、何故か感動してしまった……繕野はもちろん、モブの面々も懐かしい。担当教師の顔まで覚えている自分に驚いたが、それだけこの漫画のモブは魅力的だ。
◆お墓参り
時間は経って放課後。いつまでも責任を感じている学郎を見て呆れたシトツは、彼を父親の墓参りに誘う。
そこで出会ったのがまさかの兵一。元部下で拓郎を慕っていたのだから不思議ではない。そして私服姿が可愛すぎる。フルフェイスで太刀を振るっていた前回とのギャップもあるし、普通に女性的な服を着るんだなと驚いた(一人称俺だし)。
そして学郎は兵一に悩みの原因、自分の隊長としての力不足を明かします。兵一は最初こそ「お前はただのお飾りだ」と一蹴しますが、直後に「隊長に就任して間もない頃、部下を死なせた。無意味と知りながらその墓参りを今も続けている」と自らの過去を話します。
最終的には隊の死者数ゼロを讃え、学郎は自分なりの結論(どんなに弱くても前へ進む足は止めない)を出して奮起。
帰り際、兵一が拓郎のことを思い出しながら学郎を『彼の息子』と認識しているのも読んでいて良かったです。
◆まとめ
今回は村編エピローグ的な話でした。単行本5巻収録分の最後でもあるので仕切り直しには丁度良いです。
それから読み返して気づいたのですが、隊長たちが元同僚の息子である学郎のことを何故知らないのか問題。よく読むと鵺さんが会議に乗り込んだ段階では「学郎」としか名前を呼ばれていないので、あの状況で学郎=拓郎の息子と認識するのは難しいと思われます。ただ、それでも兵一は「目だけは気に入ってる」と言っていたので、何となく似てるなーとは思ってそうです。
今回はここまで。新章スタートの来週が待ち遠しいです。
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