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温泉療法②~湯疲れ(いわゆる湯あたり)とは何なのか?~

温泉に入った後、体がだるい、なんとなく熱っぽい、などの症状が出ることがある。多くの場合、正確には「湯疲れ」であることがほとんどだが、「湯あたり」ということが多い。違いを含めて、原因と対策をまとめていく。

湯あたり

定義:頻繁にあるいは長時間温泉入浴を続けていると、現れる病的症状。
→つまり、「温泉に入った時に起こる特有の症状」であり、原因は温泉に含まれる成分に対する反応とされる。温泉以外の入浴で起こる症状は、「湯あたり」とは言わない。
温泉療法開始より3~7日目で起こすことが多いとされ、症状は軽い人から極めて重篤な人までいる。予防に関して、具体的な記載は見つけられなかったが、硫酸泉や酸性泉等で多いようだ。症状が重ければ、入浴回数を減らす、中止期間を設ける必要があるが、湯あたりが改善した後は温泉療法開始前と比較し症状が改善するとの報告もあった(永田勝太郎、湯あたりと温泉療法、日本温泉気候物理医学会雑誌(2015)、105-107)。

湯疲れ

温泉に限らず長時間もしくは頻回に入浴することで起こる。
汗をかいたこと、熱が体内にこもることに伴って生じる水分・塩分・ミネラル不足が原因である。したがって、予防・改善には、水分・塩分・ミネラルの補給が重要である。水・お茶のみでは塩分を補給できないため、症状が辛い場合は経口補水液(OS-1®)やスポーツドリンクなどを飲む方がよい。また、入浴前の水分補給も「湯疲れ」を予防に効果的である。

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