見出し画像

赤とんぼ ふるさと

クリアリングピアノセッションをやっております

ピアニスト兼ケアマネージャーのレムリアンHitomiです。


まずは施設の利用者さんにおこなってみました。

最近このフロアに来られたアルツハイマー型認知症のAさんとYさん。

おふたりとも90歳、となり同士の席。

Aさんは両手で顔を覆い、指の隙間からじーっと周りを見ています。

Yさんは「怖い怖い」が口癖、怯えたような表情で周りを見ています。

私がAさんに近寄りニッコリ笑いかけると、なんと両手を離して嬉しそうにニッコリ。

私もつられてもっとニッコリ。

するとAさんは『嬉しい!』と言って泣き出しました。

そして私の腕を何度もさすってくれました。


Yさんはまだ『怖い怖い』と言って硬い表情のまま。

それが昨日。

今日またおふたりに近づくと

Yさんから『怖くない?』と。

怖くないよ、と答えると『怖くないな、怖くないな』と何度も呟く・・

Aさんはうって変わって怒っています。

『お金がお金が・・』と言いながら目が血走っている。

そんなAさんを見てYさんは不安そう。

YouTubeで”赤とんぼ” ”ふるさと” を繰り返し流しました。

Aさんはまだ怒っている。

Yさんは曲に合わせて口ずさみだしました。

リピートして6回目くらいにようやく

Aさんが静かになり、やがて眠そうに・・

Yさんがふと『きれいな顔やな、私そんなん顔、好き』

と言ってくださって、私は泣きそうになりました。

この二人、神様です。



”赤とんぼ”

大正10年に三木露風が作詞、昭和2年に山田耕作が作曲

日本の代表的な童謡


”ふるさと”

大正3年尋常小学唱歌

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?