富士山に命と科学の砦を作りたい(2)

 富士山には五合目(それぞれの登山道で五合目と言っても標高が違います)からの登山道が4つあります。北側から時計回りに吉田、須走、御殿場、富士宮があります。私が初めて山頂を目指した時に通ったのは吉田口でした。
 高度順化を考えて3日かけて剣が峰を目指して登ってお鉢巡りをする途中に天候が急変して暴風雨に襲われ剣が峰まで引き返したところでくり返し風で倒されて危険と判断し救助要請をして助かりました。その後についてはどこまで公にして良いか分からないことがありますので今は触れませんがひとたび急変した富士山の恐ろしさを感じました。
 この遭難事故からも富士山へは登り続けていますがそうした中で解決
したいと思ったことが出てきました。それが御殿登山道に悪天候時に
退避したり、トイレにいったりすることが出来る所がない場所があるのを
何とかしたいということでした。
 私がこの取り組みを始めた当時、新五合目の山小屋と七合四勺の間には
営業している山小屋はありませんでした。小屋は無理でもせめて携帯式の
トイレを安心して使えるテントのようなものだけでも何とかできないかと
言うのが最初の構想でした。
 
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?