二次創作小説 佐野晶哉主演 『ヘビ系男子の大型犬』 Ep1. ヘビ系男子の大型犬
小説二作目。
小説タイトルは『ヘビ系男子の大型犬』です。
私が書く小説は大体が二次創作なのでモデルがいます。
今作は
Aぇ! groupの佐野晶哉が主役、小島健も出演しております。
他にもモデルがいるキャラクターには紹介をつけますので、
どうぞお楽しみください。
登場人物紹介
宅見侑哉(たくみゆうや)
(演:佐野晶哉/Aぇ! group)
コンビニの店員
(演:小島健/Aぇ! group)
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2021年も半分が終わろうとしていた頃のお話。
東京都、品川区…と言っても、少し歩けば目黒区に近い。最近駅前にタワーマンションが出来た、再開発が進む街。
駅を出てすぐに商店街がある。屋根のある商店街の中では、日本で1番長い商店街らしい。駅から商店街の中に入っていくと、牛丼屋や中古ショップ、ラーメン屋や蕎麦屋などが並び賑やかな景色が見える。
その賑やかな景色の中に、Mのマークがトレードマークの、世界で人気のファーストフード店がある。
子役として有名だった宅見侑哉は、ほぼ毎日そのファーストフード店に通っていた。
高校受験を機に芸能界を引退した彼は、現在大学2年生の19歳。目と身体の線が細い塩顔系男子で、背も高い。音楽学科のある大学に進学し日々勉強に励んでいる。
やりたいことにひたむきで素直な宅見は、本当毎日よく勉強している。サークルもバイトもしていない宅見は、大学の授業が終わると、自宅近くのそのファーストフード店に足を運び、夕飯前には帰る、という生活を送っていた。
しかし最近の宅見は、そのお店に通うことに、勉強以外の目的を見つけていた。
レジでいつも笑顔で接客をしている『藍澤(あいざわ)』さん。
藍澤花梨(あいざわ かりん)、いつもこの時間にアルバイトで働いている社会人学生。あまり背は高くないが愛嬌があり、笑顔の時に両頬に出るえくぼが特徴的な、黒髪の素朴な感じの女性店員だ。
宅見はいつも彼女のことを気にかけていた。
宅見はこのお店に通うようになり自然と店員の顔を覚えてしまった。宅見が行く時間帯は、学校帰りの若い高校生くらいの店員が多く入る時間のようだが、社員であろうマネージャー以外のレジ打ちのバイト生である花梨は、その彼らよりは少し年上に見えた。
宅見は、そのバイト生達や常連のおじいさんやお婆さんと笑顔で仲良さそうに接している花梨を見て、彼女は人気者なんだな、と思っていた。
ファーストフード店は若者の居場所と思いがちだが、意外にお年寄りも多い。
犬の散歩の途中に寄って行くおじいさん(そして買ったハンバーガーを犬に食べさせている)や、顔を見ただけでアップルパイとホットコーヒー2つ、という注文内容まで分かってしまうほど花梨と仲のいいお婆さんや、頼むメニューは様々だがどの店員にも愛想よく話しかけてくるまだまだ現役そうなおじいさん、等、色んな客が出入りしている。
宅見は、そんな常連の方達と花梨が仲良さそうに話していて、羨ましいと思うようになっていた。
僕も話しかければ相手にしてくれるかもしれない。宅見はそう思い、追加でハンバーガーを注文する為に席を離れた。
レジに並ぶ前に店員の名前を確認したが、彼女はレジにいなかった。
宅見はタイミングが合わなかっただけだなと悟り、肩を落とした。おやつが増えるだけか、とハンバーガーを頼み、スマホで支払いを済ませた。支払い時に見えた画面に表示されている時間を見て、もしかしたらと思いお店の外を見た。
今スマホ画面で確認できた時間は18時を回った頃。帽子を外してお店から離れていく花梨が見えた。お店から離れていくということは、アルバイトの終わりの時間か休憩の時間。
宅見は咄嗟にハンバーガーをテイクアウトに変更するようお願いした。
追いかければまだ間に合うかもしれない。
そう思った宅見はテイクアウトにしてもらったハンバーガーを受け取ると、急いで自分の席に戻り、広がっていた荷物をまとめお店を出た。
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