こんにちは!
キャリアコンサルタントのmoghedgeです。
みなさんは、ご自身の話の聞き方を分析したことはありますか?
実は、話の聞き方は少し変えるだけで、
ぐっと印象が良くなります。

私は資格取得を通じて
『傾聴テクニック』について学んだところ、
苦手な上司と話せるようになったり、
悩んでいる人から本音を聞き出せたり、
夫との喧嘩が減ったりと、
良いことづくしでした。

せっかくなので皆様にもその方法を
共有したいと思います。


1. しっかりとうなずき、反応する

こんなの当たり前、と思うかもしれませんが、
意外とできていない人は多いです。
私自身、10年間人事として、
たくさんの応募者や社員と接してきましたが、
できている人は半分もしくは
3分の1くらいのイメージです。

あいづちのつもりなのか、
首が若干揺れている人は良く見かけますが、
良く見ないとわかりません。
ちょっと大げさにうなずくいて、
やっと相手に伝わります。

しっかりとうなずくことは、
『私はあなたの話を聞いてますよ』
と視覚的にアピールできるので、
話し手が安心することができます。

また、反応を声に出すのも大事です。
黙ってうなずくよりも、
「ヘぇ〜」
「なるほど」
「うんうん」
「そんなことあったんだ」
と声に出した方が、
より相手が話しやすくなります。
また、ここ最近でWEBでの会議や研修の機会もかなり増えてきました。
WEBの画面越しだと、対面で話す時以上に
あなたの反応は相手に伝わりません。
より大げさに反応すると良いでしょう。

2.相手を受け止め、否定しない

これは、話を聞く上で一番大事といっても過言ではありません。あなたが相手の意見や考えを否定した時点で、相手は「この人に話すのはやめよう」と判断し、会話がストップします。
もう本音を言ってくれなくなるかもしれません。

もちろん、最終的に話を聞き終わってから、
「私は違うと思うな」と伝えるのは構いませんが、話の全てを聞いてからです。
冒頭で否定することは、かなり相手からの印象が悪くなります。

まずは「この人になら、安心して話せる。」
という信頼を得ることが先決です。
自分と真逆の意見だったとしても、
まずは本人がどういう考えでそう思っているのか、
経緯を確認することを優先しましょう。

3.オウム返し

オウム返しとは、そのままの意味で、
相手の言葉をあなたが繰り返すということです。
なぜそれが良いのかというと、
『あなたの言葉を理解しています』
と相手に伝えることができるからです。

一言一句全てを、とは言いませんが、
要所要所でオウム返しすると良いでしょう。

<例>
「この前、上司に怒られたんだよね。」
          「上司に怒られたんだ。」
「その言い方がキツくてさぁ」
         「へぇ〜キツかったんだ。」

といった感じです。
「へぇ〜」や「ふ〜ん」といったシンプルなあいづちもいいのですが、オウム返しの方が、
話の内容に触れているので、より一層話を聞いてくれている印象を持ってもらいやすいです。

4.相手のテンションに合わせる

相手の雰囲気・表情を見て、ご自身もテンションを合わせましょう。テンションがずれていると、相手が気分を悪くする可能性があります。
私の経験談なのですが、
キャリコンの資格取得の為に、
面談のロールプレイをしている時に、
「相談者は真剣に話しているのに、
梅子さんは笑顔なので違和感があります。」
とフィードバックをもらったことがありました。
私は採用担当として長年働いてきたので、
笑顔で話を聞く癖があったんです。
(アナウンサーもこういった癖があるそうです。)
なので、無意識のうちに笑顔で
話を聞いてしまっていたんですね。

確かに、真剣に話しているのに、
ニコニコされたら、
軽く思われている、笑われている、
と感じてしまいますよね。
それからは、相手の表情や声のトーンを
必ず確認するようになりました。

このように、相手のテンションに合わせて
話を聞くことは大事なんです。
深刻な悩みを真剣な表情で聞いてもらえたら、
相手も事の重大さを理解してくれているような
気がしますよね。
逆に、嬉しい出来事を笑顔で聞いてもらえたら、
これも同じく自分の気持ちに共感してくれているような気持ちになれます。

言葉だけでなく、あなたの声のトーンや表情も、
聞き上手になる上では大事な要素なのです。

5.沈黙になっても少し待ってみる

話を聞いていると、相手が黙ってしまう瞬間はありませんか?沈黙に耐えきれず、あなたから何かを切り出したくなる気持ちはわかりますが、
沈黙を待つことも大事です。
考えをまとめている最中かもしれませんし、
感極まって言葉を出すのに
時間がかかっているのかもしれません。

沈黙が起きたら、少し待ってみましょう。
それでも話さないようであれば、
その場の状況にもよりますが、

「大丈夫?ゆっくり話してくれたらいいよ。」
「時間を使って考えてくれたらいいよ。」
「他には何か、話したいことある?」

といった具合に、
発言権は相手に残したままで、
話しやすくなるような一言を伝えましょう。

ちなみに、どのくらい待つのかという点については、状況によります。

相手が泣き出しているといった時や、
「う〜ん、確か…」と明らかに何かを話そうとしている時は、長めに待ちます。

単に相手の話が終わりなのかわからないときは、
数秒だけ待ったら、こちらから他に言いたいことはないかを確認しています。

6.要約や置き換えを使う

話を聞いていると、途中で脱線したり、
言葉足らずだったりと、
要点がわからなくなるときがあります。
間違った解釈をしないためにも、
一通り話を聞いたら、
「つまり〜で、〜だったっていうこと?」
と要約して相手の考えとズレがないかを
確認しましょう。

ちゃんと聞いているつもりでも、
「〜ということでしょうか?」と聞き返すと、
「いや、そうではなく」と訂正されることがあったりします。案外、聞いているようで自分は聞いていないんですね。

7.質問する

あいづちや要約、テンションを合わせるなど、相手の話に対する反応や受け止め方をお伝えしてきましたが、当然ながらそれだけでは話が進みません。

さらに話を深めるには質問をすることが欠かせないのです。ですが、やみくもに質問してもうまく話が深まりません。質問にもテクニックがあります。

まずは、大前提として質問には2種類あることをお伝えしましょう。

・クローズドクエスチョン
「はい」「いいえ」、もしくは限られた選択肢でしか答えられない質問。
答えの範囲が質問者によって狭められた質問です。

<例>
「昨日は楽しかった?」
「朝ごはん食べた?」
「AとBどっちがいい?」

・オープンクエスチョン
回答範囲に制限がなく、幅広く答えられる質問です。

<例>
「その時どう思ったの?」
「どうしていきたいの?」
「他には何かある?」

私はこの2種類のクエスチョンを、話の流れに合わせて使い分けています。
例えば、まだ話の冒頭で、相手の話を詳しく聞けていないときは、オープンクエスチョンをなるべく使います。話し手が伝えたいことの方向性がわからないですからね。
安易にクローズドクエスチョンを使うと、あなたの思い込みで質問をしてしまうことになり、話し手とうまく噛み合わない可能性があります。

<会話例>
「最近仕事がしんどくてさぁ。」
       「残業が多いから?」
「いや、人間関係がね〜。」
      「あぁ、上司のAさん厳しいよね。」
「いや、Aさんは平気なんだけど、先輩が。」

どうでしょう?聞き手が先走ってズレた質問をしているのがわかりますか?こういう場合、まずはシンプルに「どうしたの?」「なんかあったの?」というふうに、オープンに話を聞くことが大事です。

そして私がクローズド質問を使う時は、話を整理したい時や、相手から話を聞いた上で、詳細を知りたいときに使います。

「それはつまり、先輩のBさんの言葉遣いがキツいのがしんどいってことなのね?」
「どのくらいの頻度で、キツイことを言われるの?」

こんな感じで、要約をしたり、細かく事実確認をしたい時にはクローズド質問がかなり有効です。

整理すると、
・オープンクエスチョン
 ⇨質問者が自由に回答しやすい。聞き手のミスリードが起きにくい。ただし、話の明確化には不向き。

・クローズドクエスチョン
 ⇨話の詳細を明確化しやすい。何を答えればいいか分かり易い。ただし、質問者が聞きたいことしか話し手は答えられない。

どちらの質問をするかどうかに、正解・不正解はありません。私も親しい知人とであれば、冒頭から「いつ?」「どこで?」とクローズドで会話することもあります。上記のセオリー通りではありません。
大切なのは、相手が話したいことを話せているか。あなたが、それを十分に理解できているかです。そのために、今はどの質問をするのがいいかを考えて質問してみましょう。

8.私の経験談

1~7でお伝えした、傾聴テクニックが、
実際に私の人生で生かされた場面を
具体的にご紹介します。

・上司との会話
以前は、「はい、かしこまりました。」と
淡白なやりとりだったのですが、
「そうなんですか?何かあったんですか?」
「なるほど、そういう事情があったんですね。」
といった具合に、上司からの指示にしっかりと反応し、受け止めるようにしました。
結果、上司との会話が増え、以前よりもフランクに話せるようになりました。
「梅子さんは、会社の意向もしっかりわかってくれているよね。」と面談でプラスのフィードバックをもらうこともできました。

・夫との会話
距離が近いからこそ、会話がここ最近、
結構適当になっていたのですが、
傾聴テクニックを学んでから、
質問をする回数が増えました。
質問をすると、興味を持ってもらえて嬉しいのか、
楽しそうに話してくれます。
「へぇ、そうなんだ」だけの頃より、
だいぶ会話が弾んだと感じています。

・後輩からの悩み相談
後輩と1対1で面談をしていた時に、
彼女が黙り込む時がありました。
少し待ってみると、
実は話したい悩みがあるとのことでした。
その後、彼女を尊重しながら
話を聞いていると、
「正直、怖くて言えなかったんですが、
梅子さんが否定せずに聞いてくれたので、
安心して話せました。」
と最後に言ってくれました。
彼女との距離が縮まったと感じた瞬間でした。

9.まとめ

というわけで、今回は傾聴スキルについて
7つのポイントでお伝えしてきました。

相手の言葉を耳に入れることが
傾聴ではありません。
相手の気持ちがわかるまで聞くこと、
受け止めることが大切です。

そして、話を聞く際には
『私はあなたの言葉を受取ってますよ』
という事が相手に伝わるように、
言葉や表情、仕草で表現することが大事です。

相手が何歳でも、
どんなシチュエーションでも
役立つスキルです。

ぜひ一つでも良いので、実践してみてくださいね。
最後までお読みいただき、
ありがとうございました。

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