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5.6 きょうおもったこと

羽田は小さな街です。

羽田には国際空港があって、都心からも近くて、よく耳にする割には、小さな街です。

街というより、路地を入ると、漁村の匂いを色濃くすることもあります。

夏の例大祭になると、なおのこと。

わたしは大田区生まれの、大田区育ちですが、小学校、中学校が小さな私立の学校だったため、ごく身近なところに友人たちがいない反面、大田区のいたるところに、また区外にも沢山の友人がいます。

その母校の清明学園は、五反田と蒲田を結ぶ池上線の真ん中、雪が谷大塚駅が最寄りだったため、池上線通学は五反田行きか、蒲田行きのグループにわかれます。当時、目蒲線武蔵新田から通っていたわたしは、蒲田派ということになります。蒲田の友人や、蒲田で友人たちと遊ぶことが多かったです。

羽田まで足を伸ばすこともあれば、うちの目の前、多摩川を下れば8kmほどで羽田です。

そんな羽田の友人に誘われて、毎年7月の最終金、土、日の例大祭に行くようになって、15年ぐらいになるでしょうか。

最初の年こそ、バカ正直に神輿に入ってましたが、あとは、まぁ、飲みに行くのと、知り合った仲間のところに、どうも、どうも、いやどうも、とごあいさつに顔を出し、朝から昼からビールをぐびぐびするばかりです。

その羽田神社の例大祭の連合渡御-神輿の巡行ですね-も、今年は中止と発表されました。

仕方がないことですね。みんな、みんな、仕方がないことです。仕方がないとは言ってもね…いや、仕方がないです。

わたしたちには、その分想像力があります、記憶力があります。

友人たちと、神輿のうしろを缶ビール片手にそぞろ歩いたのも、公園での夜明けのカップラーメンも、はちまき-焼き鳥屋さんです-での出会いも、友人の親父さんから教わったシャコのむき方も、その煮汁をかけためしの味も、当時つきあっていたコとの豪雨のなかでのケンカも、防波堤に座って夏の夕風を受けながら友人と話したはなしも…

みんな、みんな、ありありと浮かんできます。

ただ、今年の羽田の祭も、みなさんに見てもらいたかったな。

中止と聞くと、つい、そう思ってしまいます。

書くことは、落語を演るのと同じように好きです。 高座ではおなししないようなおはなしを、したいとおもいます。もし、よろしければ、よろしくお願いします。 2000円以上サポートいただいた方には、ささやかながら、手ぬぐいをお礼にお送りいたします。ご住所を教えていただければと思います。