【食】贅沢になったもんだ
赤坂 四川飯店
きのうのひと口。
永田町での用事が11時40分に終わる。
と、なると、お誂え向き。すっかり暑くなってきたことだし、赤坂四川飯店で麻婆豆腐でもやっつけるか、と、ちょうど目の前の、砂防会館の横を通り、全国旅行会館へ。赤坂四川飯店はここの6階と5階です。
ランチとサッポロビール。
「おつぎしてもよろしいですか」に、ニコリと肯き、ありがとう、と。ビールの値打ちは「冷えたところ」と限った話ではないのだけれど、「最大級のおもてなしです」と言わんばかりに冷えている。食道がキュッと締まるのは、悦んでいる証拠です。って、バカだねぇ。
ほどのよいところで、スープ、搾菜、ご飯に麻婆豆腐。
陳麻婆豆腐はバランスがいい。いまでは、この麻婆豆腐がどこだって食べられるかもしれない、なんなら、もっと極端な麻婆豆腐もたくさんある。わたしも辛いものが大好きだから、好きな麻婆豆腐がいくつかある。いくつかあるけれど、ひと口食べて、ああ、これなんだなぁ。って。
この麻婆豆腐を「普通」に感じられるぐらい、わたしたちは贅沢になった。どこに行っても、本物や、本格的なものに出会うことができる。それは、とても嬉しいことで、このそつのないサービスを享受されながら食べる、かつての「本格的」な麻婆豆腐を想い、少し寂しくもなる。
なぁに、寂しくなる必要はない。平日にこの値段のランチでも、ほぼ満席だ。「かつての」でなく、これを特別だとわかっているひとは、たくさんいる。
やっぱり偶にはこういう老舗に、もう少しこなければ。と、安くはないとは言ったけれど、決して高くない会計を済ませ、エレベーターの扉が閉まるまで見送られ、それに帽子を取って応えながら、そう思いました。
って、そう思うまでが、長いな。
そうだ、アズマくんは、元気かな。
書くことは、落語を演るのと同じように好きです。 高座ではおなししないようなおはなしを、したいとおもいます。もし、よろしければ、よろしくお願いします。 2000円以上サポートいただいた方には、ささやかながら、手ぬぐいをお礼にお送りいたします。ご住所を教えていただければと思います。