氷河期世代「死ぬまで働くしかない」非正規・貧困・老後不安にさいなまれる
就職氷河期世代・ロスジェネ世代に届ける、世相音声動画を見つけました。
氷河期・ロスジェネ世代の諸問題を言語化していますので、息苦しい生き方や苦しんでる人、現在引きこもりの方、社会を彷徨い微睡みな生活しているモヤモヤしてる方、非正規の方への事実を伝える動画です。
序論
近年では、大手企業を中心に、才能豊かな若手の人材確保のため、積極的な待遇改善や、給与額アップといった対策を打ち出しています。 そんな状況にわが身を嘆き、焦りと嫉妬を募らせる、中高年会社員ですが、その対立構造を、「蚊帳の外」から見ている人たちも多いのです。それが、非正規の立場で働く方々です。
チャンネル紹介と動画
ここのチャンネルさんを紹介します。
ジェロム君の社会問題研究所というチャンネルです。
機械音声でなければ跳ねる要素ある動画を作ってるクリエイターさんです。
ぜひ動画をご紹介します。
以下動画引用文字起こしです。
氷河期世代、死ぬまで働くしかない。
非正規社員、今老後不安に苛まれる。
近年では大手企業を中心に才能豊かな若手の人材確保のため、積極的な待遇改善や給与額アップといった対策を打ち出しています。
そんな状況に我が身を嘆く焦りと嫉妬を募らせる中高年会社員ですが、その対立構造を蚊帳の外から見ている人多いのです。
それでは実情を見ていきましょう。
人材不足が叫ばれる中、大手企業を中心に初任
給引き上げのニュースがしばしば聞こえてきます。
優秀な従業員を確保すべくどこの企業も必死の形相です。
三井住友銀行4月入行、新卒の初任給を一律5万円引き上げ、
ユニクロを運営するファーストリテイリング新卒初任給、30万円に。
JR東日本初任給8千円引き上げで
オリエンタルランド、大学卒業以上で初任給を前年から2万円上乗せ。
新卒から30代ぐらいまでの若年層をターゲットに様々な施策を行っていますがすでに給与水準が高額になっている。
40代や50代についてはどうなのでしょうか。
40代50代のサラリーマンといえば自分の仕事の能力についてすでに痛いほど理解している世代です。
若手のようなチャレンジングな働き方を志望する人は少なく、定年までできるだけ波風立てずに過ごしたい人が大半ではないでしょうか。
企業もそれをよく理解しているからこその若手を中心とした賃上げだと言えます。
40代50代、会社員からすれば若手へんぼ高待遇は面白くないでしょうが
自身の安全を考え不満を感じつつも定年まで無難に乗り切りたいというのが本音でしょう。
しかし、そんな若手ベテランのせめぎ合いの蚊帳の外に置かれている人たちがいます。
それが非正規の立場で働く方々です。
3月に就職活動が本格的に始まり、コロナ禍からの経済回復で人手不足空前の超売り手市場だそうです。
就職説明会では各企業がアピール合戦で学生を奪い合う光景も見られました。就職氷河期世代の人たちから見たら羨ましい限りです。
現在の四十代五十代前半の方々は就職氷河期に勅命した世代でもあります。
この方達が大学を卒業した1990年から2000年代は景気が冷え込み多くの企業が採用活動を縮小中止しました。
それにより思うような就職ができず、非正規雇用の立場で転職を繰り返すことになった人も少なくありません。
2000年代後半には一時的に雇用環境が改善しそのタイミングで正社員に滑り込めた人はセーフでしたがその後はリーマンショックの直撃を受け状況は悪化しました。
2010年代中頃に改善するもその時すでに最初の氷河期世代は40代後半です。
キャリアのないミドルからシニアの方も企業が正社員として積極採用するケースは少なく、多くの方は今なお非正規の立場のまま就労を続けています。
就職氷河期の問題は社会的にも注目され正社員化は後押しする提案されるなど一定の動きはあったものの今更感は拭いきれません。
厚生労働省令和3年賃金構造基本統計調査によると大卒男性正規社員の給与所定内給与額の中央値は24.5万円です。
50代前半は22.3万円で手取りにすると17万円ほどです。
新卒から六十歳定年まで現在と同じ給与水準で厚生年金にも加入していたと想定してその場合の65歳からの年金額を試算してみましょう。
年金の支給額ですが国民年金は年金額かける保険料の納付月数割る481ヶ月。厚生年金は加入期間が2003年3月までは一平均標準報酬月額かける7.125÷1000×2003年3月までの加入月数、加入期間2003年4月以降は
(二)平均標準報酬額×5.481÷1000×2003年4月以降の加入月数で計算できます。
便宜上(二)だけで計算すると国民年金は月2.5万円ほど厚生年金は満額支給で現在の受給額で考えると11.6万円ほどの現金を手にすることになります。
ただこれは正規でも厚生年金に加入できたというラッキーなケースです。2022年10月から非正規短時間労働者に対する厚生年金保険の適用が拡大されましたが、それ以前の場合非正規は厚生年金に加入できないことも珍しくありませんでした。
つまり月11万円よりさらに少ない年金しか受給できないケースも多いと考えられます。
当然ですが老後生活を安心して過ごすためにはそれだけの年金額では十分とは言えません。
氷河期世代非正規の方達は公的年金だけで生きていくのは困難となる可能性が高く、多くの場合高齢となっても就労継続する必要があるでしょう。
最悪の場合は、生活保護というセーフティネットが用意されていますが
一番困っている時に国からスルーされてきた氷河期世代の方たちは今更、国に頼りたくないという思いがあるのではないでしょうか。
生活は厳しく結婚もできず老後の見通しも立たない可能性のあった若い時代に国からも企業からもそっぽを向かれた結果が今のこの生活、ある50代の氷河期世代の男性はそう呟いていました。
国は2020年度から3カ年の計画で氷河期世代などの就労支援に乗り出した
もののコロナかと重なって思うような成果が見込めず、支援事業の2年延長を決定しました。
しかし、それで十分な成果が得られるのでしょうか?
今一度就職氷河期の方々の支援について再考が必要かもしれません。
ただのオッサンの備忘録ですが、応援コメントなど頂ければ励みになります。